第284話…大事なことは2回言おう ページ34
ユウ視点
ユウ「そんなことより母さんたちに会わないと…」
ガシャンッ!!!
何かが落ちて割れる音がした。
音のする方に顔を向けるとそこには花の入った花瓶を落とした母さんが立っていた。
母「ユ…ウ…?」
ユウ「母さん…」
母さんは落とした花瓶のことなど気にせず僕に向かって走ってきた。
僕も無我夢中で母さんに向かって走る。
母「ユウ!ユウゥ…っ!!」
ユウ「母さん!!」
僕は母さんに抱きつき母さんも僕を抱きしめる
母「本物よね…?夢じゃないわよね…?ユウ……!!」
ユウ「母さん……ただいま…ただいまぁ…っ!!」
その光景を見たマブは大号泣していた
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ユウの家 リビング…
あの後、仕事中だった父さんは母さんの電話を受け
仕事を放り出して家に帰ってきてくれた。
父さんが家に帰ると僕とマブたちは今まで僕の身に何があったのか
身振り手振りで話す。
ユウ「____っと言うわけで信じてくれないかもしれないけど僕は今まで異世界にいたんだ。信じてくれないと思うけど」
大事なことは2回言おう!!
母「………正直…異世界どうこうはお母さんよくわからないけど…私の息子は、黙って家を出て帰ってきてから嘘を吐くような子じゃないわ」
母さんの言葉に僕らは目を丸くする
ユウ「信じて…くれるの?」
母「母親ですものあなたのことはわかってるつもりよ」
母は偉大…誰もが一度耳にするその言葉の意味が少しわかった気がする
父「父さんも母さんと同じ気持ちだ」
ユウ「父さん…」
父「ただし」
父さんは真剣な表情で僕を見つめる
父「今回は不可抗力でも次からユウの友達のいる異世界に行くときは必ず父さんか母さんに言いなさい。お前を心配している人が父さんたち以外にもいることを忘れるな」
僕は、Aが僕に残した言葉を思い出した
___A「私が生きた時間より短い人生で……たくさんの思い出を作って……
たくさんの人たちに囲まれて……愛する家族と生きて………幸せになって……」___
君の願いを…叶えられそうでよかった…
そう思うと同時に僕はたくさんの人に愛されていることを実感した
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作者名:氷の妖精姫♪ | 作成日時:2022年4月6日 16時