私が何をしたって言うんだ。【入間銃兎】

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SideA


3着全てのドレスを着ても、やはり自分では選べない


店員「お客様、どれもお似合いですよ」



考えた挙句、私はターコイズブルーのドレスにした




店員さんに改めて着せてもらい、白いハイヒールも履く


ハイヒールには金の柄が少し入っていて、
銃兎さんのスーツの襟のチェーンを思い出す




銃兎さんって割とオシャレだよなぁ……


スーツの裏地もさり気ない赤で、手袋もだし…

シャツの襟のスタッズとチェーンもオシャレポイントだろう




銃兎「A」

背後から銃兎さんの声がし、
振り返るとそこに銃兎さんが立っていた



私のドレス姿を見て、ふっと笑う


こんな綺麗なドレスを着たのは七五三以来だろう


成人式は振袖だった…はず





銃兎「似合ってんじゃねぇか」

『少し露出が多くないですか…?』

銃兎「実際着る時は上にショールを着せる」

『なら良かったです…』




銃兎「ハイヒールでも大丈夫そうだな」

『ええ、問題ないですよ』







ドレスの丈はあまり長くない

デコルテの出した、いかにも大人っぽいデザイン






銃兎「お会計お願いします」




銃兎さんは店員さんに声をかけると、
私の耳元で囁いた





.








━━━━Aが見合いに誘われないか不安になる







.






銃兎さんが私の耳元から口を離すと

張り付いた笑顔ではないものの、

どこか黒い笑みを浮かべた









『銃兎さん、私働いている訳でも無いのに

お見合いに誘われるわけないじゃないですか。』






そう言うと、銃兎さんは呆れたように溜息をつき、

「お前なぁ……」と言って頭を撫でた




『はい??』




それでも事実だ。

まして私の様な人を好む人なんて、



相当変わった方じゃないとありえないじゃない。

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