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青峰：凪咲は？
桃井：うん、今着替えてもらってるよ。何があったの？
黒子：僕達にも分かりません。
桃井：わっ、いつからっ
もはや慣れ切ったこの反応に黒子テツヤです。と簡単に名乗ると凪咲さんの様子を尋ねる
桃井：...ただごめんなさい。って言うだけで他には...
首を振った彼女にどうすることも出来ずに待っていると桃井が用意した予備のTシャツにジャージを着た凪咲さんが戻ってくる
青峰：お前何があったんだよ！
凪咲：...掃除してたら転んじゃってびしょびしょになっちゃった！心配かけてごめんね！
青峰：は？
凪咲：えっと...着替えもありがとう!助かった！
どう見ても無理に明るくふるまっているようにしか見えない彼女の様子に誰もがあっけにとられていると、今日はちょっと練習おやすみするね！と帰り支度を始めようとする凪咲さん
黒子：待ってください
凪咲：テツ君？
青峰；んな見え見えの嘘でごまかせっかよ
凪咲：...嘘なんて
青峰：...俺らには話せねーってことかよ
顔を曇らせた彼女に青峰君の低い声が聞こえる
青峰：お前にとって俺らはその程度だったのかよ！
凪咲：何言って...
黒子：凪咲さん...絶対に無理はしないでと約束したじゃないですか
凪咲：...私が悪いの。だから仕方ないの
ひどく顔を歪ませた彼女は小さく呟いて、起きたことを話し始めた
凪咲side
1軍メンバーの中で唯一の１年である私は雑務全般をやらなければならずほとんど練習に参加できない日々が続いていた
ただ雑務を任される理由はそれだけではないことも知っていた
始めはこの程度だったが、少し前にレギュラーに選ばれて以来、先輩たちからの嫌がらせは日に日に増していき、ついには2軍・3軍関係がなくなっていった
そして今日、1軍になって初めてとなる次の試合でのスタメンに選ばれた私は、うれしい気持ちよりも次は何をされるのかと怯える気持ちの方が強かった
先輩1：あんたがメンバーにいたんじゃ、チームの全体のバランスが崩れるのよ
先輩2：怪我でもしてくれれば出れなくなんじゃない？
くすくすと笑う先輩達に何も言い返せずにいると何とか言えよ、と傍に合った清掃で使ったバケツの水をかぶせられる
先輩1：あーあ、それ片づけといてよ？
先輩2：さっさと退部してよね
嘲笑うようにしてそこを去っていった先輩方の姿に私はただ茫然とするしかなかった
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作者名：Nagisa | 作成日時：2022年7月11日 2時
