126.結果 ページ26
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「……」
この話し合いは無意味にも感じた。
このままどちらかが折れなければ永遠に続くものだ。
シリウスがその気になればその他の人に話すことは容易いはずだ。
でもそれをしない。
何故？
「これにリアの意見が重要かい？
あの子はまだほとんど知らないだ。
誰と敵対関係なのか、どんな目にあったのか」
「これはリアのことだろう？
何故リアの意見が尊重されないのか俺には疑問だがな」
シリウスは幾分か皮肉を孕んだような、刺々しい声で言った。
リーマスが息を飲む音が聞こえる。
「…君の言ってることは正しいよ、シリウス。
だがそれでは同じ過ちを繰り返すことになるだろう」
「……」
決定的な言葉なように感じた。
恐らく、シリウスに向けられている眼差しは強く真実を訴えかけるようなものなのだろう。
その真剣さがその瞳も表情も見ずに伝わり、私はひどく思考が乱されるのを感じる。
「前はどうだった。
全て彼女に…リアに、背負わせた結果がこれだ」
「…」
「独りで全て背負わせてしまった…。
極秘情報も含まれていたから、リアに寄り添えないと思っていた」
でも、とリーマスは続ける。
「でも、寄り添えなかったのではない…。
寄り添わなかった。…私も、君も…皆も」
「……」
「……失うのを、恐れすぎた。……怖い、…。
リアをもう一度、失うのが、…怖い」
それは告白だった。
その声は泣いていた。
ぴりり、と胸が僅かに痛む。
ほんの少しだけ引き裂かれたような、そんな中途半端な痛みだった。
「…」
もう、何を思えばいいのかさえもわからなくなった。
グラグラと天秤が揺れる。
胸の中が愛おしさや寂しさでぐしゃぐしゃになる。
息をするのも忘れそうになる。
は、と意識的に息を吐き出す。
そうしなければ何かを保てなくなってしまいそうで。
「…リアの意向に添えなくてもいい。
君が、リアが、間違いだと私を罵っても、それでも」
それでも、いい。
リーマスはそう言った。
固い、固い決意だった。
そして深い懺悔でもあった。
「私はリアを傷つけた。
だから、こんなこと言う資格はないのかもしれない」
「……」
「だが、リアの夫は私だ。誰にも文句は言わせない」
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もちお(プロフ) - 寝る前や空いた時間に少しずつ読みました！この作品がとても大好きです、更新楽しみにお待ちしてます！！！ (4月29日 16時) (
レス) @page32 id: 3dbffe5af8 (このIDを非表示/違反報告)
ことり。 - 引き込まれてどんどん読み進めてしまいました！更新楽しみにしています！ (4月4日 22時) (レス) id: 0c2f06c45e (このIDを非表示/違反報告)
ihok(プロフ) - ななさん» 更新が滞ってるのにも関わらず、温かいコメントありがとうございます^ ^ 少しずつ時間を見つけて更新していこうかと思います！これからもよろしくお願いいたします。 (9月8日 10時) (レス) id: 7fd5b0eefb (このIDを非表示/違反報告)
なな - 久しぶりに読み返しました、また号泣してしまいました（т-т）無理せず更新されることを願ってます。 (8月27日 1時) (レス) @page28 id: aed3455a0e (このIDを非表示/違反報告)
ihok(プロフ) - イジーさん» ありがとうございます！お話更新したので是非^ ^ (2023年3月29日 22時) (レス) @page26 id: 7fd5b0eefb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ihok | 作者ホームページ：http://mobile.twitter.com/ihok__
作成日時：2021年9月7日 23時
