黒く美しい少女は“黒曜編”

標的35 黒崎の荒療治 ページ7

やっと折れた雲雀に私は腕の力を緩めた

草壁「委員長・・・」

雲雀「・・・」

ドカッ‼

草壁「がっ‼」

雲雀はトンファーで草壁を殴った

雲雀「群れるな、さっさと帰って・・・あと沢田綱吉達は学校を傷つけて無かったらほっといていいよ」

草壁「はい・・・わかりました。
では、失礼しました」

ガラッ

雲雀「フン・・・」

雲雀はソファに座った

なんだか機嫌が悪そうだな・・・どうしたものか・・・

大和守「主、兎達は？」

『薬研から連絡が来てな、大分怪我が回復して来たらしい。さっき飼育小屋も綺麗にしたし、明日から連れて行けそうだ』

大和守「そう・・・よかったね」

『あぁ、本当に無事回復出来てよかった・・・あ』

私はさっきの事ですっかり忘れていた物を取り出した

大和守「主・・・それは？」

『紅茶だ、職員室から貰ったんだ。職員室の先生達は何故か物凄く怖がった様子をしていたが丁度よかった。雲雀、ポットは何処だ？』

雲雀「・・・そこの棚にあるよ」

『そうか、なら淹れてくるよ』

ポットを取り出し、水を入れる為に隣の部屋へ歩いて行った

大和守「・・・まだ機嫌悪いの？」

雲雀「ムッ・・・別に」

大和守「これだけは言っとくよ、主を怒らせない方が君の為だよ。
今回はヘッドロックだったけど、次やったら拳骨入れられるかもよ？」

これまで加州との喧嘩でどれだけ食らったか大和守自身よくわかっていた

『待たせたな、出来たぞ』

私はお盆に三つのティーカップを乗せて戻ってきた。紅茶の香りが応接室の中を包んでいく、コトンッと机に置かれた紅い水面は揺れた。私は不機嫌な彼の隣に座った

『普段から色んな紅茶を淹れているんだ、だから味は保証するぞ』

普段から蜂須賀とかに紅茶を出しているから味の自信はあった。
これで少しはリラックスしてくれたら良いがな・・・

雲雀「・・・ゴクンッ」

私と大和守も一斉に飲んだ

大和守「・・・これ美味しいね」

『あぁ・・・この紅茶はキームンと言ってな、主にリラックス効果やダイエット効果があり、疲労の回復にも効果があるんだ』

ドサッ‼

大和守「・・・主、そのティーカップに入れた(・・・)でしょ」

『ふふっ、全部飲んでくれたみたいで良かった。
これでゆっくりとリラックス出来るだろ？』

ソファに倒れて規則正しい寝息を立てながら寝ている彼の頭を撫でながら微笑んだ

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