黒く美しい少女は“黒曜編”

標的39 黒崎、見舞いに来る ページ17

『じゃあもう行くね、他に用事があるからさ』

ツナ「あっはい‼本当にありがとうございました‼」

『それじゃあ、またな』

えっと・・・次はこっちだな・・・。

***
コンコンッ

ガラッ

『雲雀、具合は・・・どうだ・・・』

開けるとそこには人が山の様に積まれていた。

雲雀「やあ」

真っ黒な入院服を着てベッドに横になった雲雀が笑って迎えていた。

『あ、やあ雲雀、具合は良さそうだな』

雲雀「まあね、とても暇なくらいだよ」

何故彼処に人が積まれているのかは聞かないでおこう・・・。

『そうか・・・これ、見舞いの品だ』

雲雀「・・・」

？なんだか様子がおかしいな・・・もしかしてゼリー食べられなかったのか？

雲雀「・・・ありがとう・・・後これ」

雲雀はこの前私が貸したハンカチを差し出した。
そういえば貸したままだったな。
よく見ると綺麗に洗われているみたいだ。

『あぁ、綺麗に洗ってくれたんだな、ありがとう。それじゃあ私はもう帰るからな』

帰ろうとすると何かに服を掴まれた。

雲雀「・・・もう少し此処に居てよ」

こちらに顔を見せず雲雀は言った。
するとなんだか私の胸に何かがキュンと刺した様な気がした。

『・・・わかった、もう少し此処に居ようか』

私は椅子を出して雲雀の側に座った。

***
私は暫く雲雀と会話をしてから病室を出て行った。
出る時雲雀はなんだか寂しそうだったが‥‥気のせいだろうか？

みーどーりーたなーびくー♪なーみーもーりーのー♪

なんだ？メール・・・？

《宛先：黒崎A
次は抹茶味にしてよ
差出人：雲雀恭弥》

『ふふっ・・・』

素直じゃないなと思いながら私は返事を返した。

『送信っと・・・』

三日月「主よ、何をしている？帰ろうぞ」

『あぁ』

私は本丸に帰り、作り余ったゼリーを皆んなと沢山食べた。

***
病室に居た雲雀は

雲雀(・・・美味しい)

床にいる咬み殺されてボロボロのツナには目もくれずゼリーを食べ、メールを送っていた。

みーどーりーたなーびくー♪なーみーもーりーのー♪

雲雀「‼」

書いてある返事を見て雲雀は嬉しそうだった。






《宛先：雲雀恭弥
明日沢山持って来てやるからな。
差出人：黒崎A》

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