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思い出 ページ3

散々、教師に怒られてしまった。別になんとも思ってないのだが。
だってほぼ毎日、休日以外は教師に怒られてる。「忘れ物が多い」とか「嘘を言うな」とかその他もろもろ。
部活も主将に注意されて冷たい目で見られるし、二軍とかの奴等にも嫌がらせ受けたし。制服に穴を開けられたりとか、ユニホーム隠されたりとか、靴を片方だけ何処かにやられるとか。ほんっと、何も思えなくなる位だ。悪い意味でな。
唯一の救いは、ラノベだ。そのラノベも破られたりするんだけどな。あ、もう言ったか…。

「くだらねぇ…人生だな。こんなになるなら普通のモブに…」

って呟いても、神様は助けてくれない。天才美少女が助けに来る、とかそんな美味しい展開はない。というかあってほしかった。
今の現在地は屋上。空は曇っていて泣きそうな感じがする。要は雨が降りそうだってこと。空に、手を伸ばす。誰も掴んではくれない。
手のひらに、ポツリと小さな滴が落ちてくる。___ああ、小雨か。
雨の一つ一粒は、とても細く。そして小さかった。そこまで勢いがあるわけでもなく。静か滴が頬を掠めていく。

手を空に向けたまま「はぁ」と静かにため息をつく。

今、持ち物は何もない。濡れるとするなら、自分の髪とか服とか。チャイムが鳴るまで此処にいるとしよう。小雨くらいなら大丈夫だろ。
空に向けたままの手を握り締める。特に何も掴めない。空気が手の中をすり抜けて外に出る。

無駄な行為は止めればいいんだろうが、何処が駄目なのか分からない。
そもそも、なんで俺が夢小説的な展開を受けないといけないんだ。そんな展開は見たくないし、小説でも読みたくねぇし。大体、俺が受けるなんて思わない。
こういう時こそ「黛さん、大丈夫ですか?」と、可愛いおにゃの子が話しかけてくる、そういうもんだろ!?
全く、ここの神様は無能だ。役にたたない。って、神様いるっけ、この世界に。

だいぶ話がそれたな。まあ、仕方ない。たまには人間、存在しないものに八つ当たりくらいする。現実逃避だってする。何故なら人間だもの。気にすんな。__俺って誰に話してるんだろうな。
そうこう考えている内に、チャイムが鳴る。

直ぐに立ち上がり、屋上のドアノブに手を伸ばし、掴む。___後ろに誰かいる気がする。
が、ドアノブを回し屋上から出る。

ちなみに、鉄のドアにぼんやりと映っていた。__深紅に染まった瞳だった。

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あー - すんごく面白いです!頑張って下さい!\(*´∀`*)/ (2018年5月10日 18時) (レス) id: 3aa18126bf (このIDを非表示/違反報告)
空気 - ネタが思い付かなくて、だんだん下手くそになっていますが許してください…w (2017年1月1日 22時) (レス) id: da1f461dec (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雨雫 | 作成日時:2016年12月31日 0時

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