ひとりじゃないんだ。 (ページ11)

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真実ページ11

智くんは筋萎縮性側索硬化症(ALS)らしい。

アイスバケツチャレンジ、と言えば思い浮かぶ人もいるだろう。

智くんは、ALSのかなり重い状態で、既に足は動かなくなっていた。

それでも智くんはいつも笑ってた。

幸せそうだった。

泣いてるところなんて見たことが無かった。

私は知らなかった。

智くんはもう、半年もたないかもしれないということを。

ある日、

『そう言えば、私の治療費って誰が払ってるの？入院費とか･･･。』

成｢お兄さんじゃない？たぶんだけど。｣

『えっ、、、』

もう半年弱も入院しているのに全部払わせてるなんて･･･

いくら家族でも私たちはまだそこまでの関係ではないし、なんかとても申し訳なかった。

5人に相談すると、

成亮｢じゃあ俺だそうか？｣

どうやらシゲは生みの親が大きな会社の社長みたいで、お金やコネならいくらでも貰えるらしい。、

ただ一つ、愛情だけはもらえなかったようだけど。

『いやいやもっと無理だわ！』

すると、

祐也｢じゃあ、CDでも出す？(笑)｣

まさかと思ったけど、意外にもほか4人は賛成して、真面目に曲を作ろうとし始めた。

とその前に、シゲと智くんは歌がとっても上手だったけど、うちら3人は究極に下手クソだったので、歌練から始まった。

全員で作詞、全員で作曲。

色々意見が割れたところもあったけど、なんとか完成できた。

そしていよいよ収録するだけとなった夜、

智くんに1人で呼び出された。