ひとりじゃないんだ。 (ページ12)

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ありがとうページ12

部屋に行くと、智くんは嬉しそうに笑った。

一緒に眠ってほしいとのことだった。

智くんがそんなこと言うなんて思っていなかったので驚いたが、一緒に眠ることにした。

その夜、智くんとたくさんの話をした。

シゲたちのこと、この病院のこと。

今まで嬉しかったことや辛かったことも話した。

しばらくすると、智くんのそばにあった機械がピーピーと鳴り出した。

智くんが苦しそうに呼吸をし始めた。

私はすぐにナースコールを押そうとしたが、智くんが

｢押さなくていいから、そのうるさいの、止めてくれる？｣

と言ったので、泣きながら智くんの言う通りにした。

私は智くんのベッドに潜り込み、汗ばむ体に抱きついた。

智くんは苦しそうに、でも嬉しそうに笑っていた。

しばらくして･･････智くんの呼吸が止まった。

『え･････････。』

『ぎゃぁぁぁぁぁぁあ！！！智くん！！！！！』

私は何も伝えられなかった。

智くんへの感謝の気持ち、

智くんのことが大好きな気持ち･･･。

後悔ばかりが押し寄せてくる。

私はシゲたちが駆けつけてきてくれたことにも全く気づかず、ただただ冷たくなっていく智くんの体を抱きしめることしか出来なかった。