山猫の幼馴染 4 (ページ10)

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第144話ページ10

淡々と話を進めるウイルクにAは慌てて止める

Aは動揺しながらもウイルクを殺すことには反対した

貴方｢私のたった1人の兄さんなんだよ？

大切な家族を殺すなんて私は嫌｣

ウイルク｢頼むA……私は死ぬ時は大切な人に殺されたい｣

貴方｢ッ……｣

ウイルク｢3つ目の頼み…それはA

君は幸せな人生を送ってくれ既に巻き込んでしまってるが

それでも好きな人と結ばれ家庭を築いて子供を産んで

そんな暮らしを私はAに望んでる｣

ウイルクはAの両肩を掴み優しい声でそういった

Aはポロポロと涙をこぼす

貴方｢でき……ないよ

兄さんを仮に殺したとしてそんな生活｣

ウイルク｢言い方を変えようこれは頼みではなく約束だ｣

貴方｢約束……｣

ウイルク｢……元気で生きてくれ｣

ウイルクは最後にAを抱きしめ

名残惜しそうにそう言葉を残した

貴方｢……馬鹿｣

Aはウイルスの後ろ姿を見つめ声を殺して泣いた

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6ヶ月後東京

｢干し柿？あるよ！｣

貴方｢干し柿か…初めて食べる｣

尾形｢悪くない｣

Aと尾形は初めて食べる干し柿に興味津々だった

アシㇼパも干し柿を1口食べた

杉元｢ヒンナ？｣

アシㇼパ｢干し柿ヒンナ｣

アシㇼパは嬉しそうに干し柿を持ち上げそう言った

だがアシㇼパは不安そうに杉元を見上げた

アシㇼパ｢どうだ？｣

杉元｢やっぱうまいねヒンナヒンナ｣

アシㇼパ｢そうじゃなくて！！

干し柿食べて何か変わった気がするか？｣

アシㇼパは見当違いな杉元の言葉に反論する

杉元｢う〜んべつに……

でも変わらなくていいと思うよ昔の自分に戻らなくても……

役目を果たすために頑張った今の自分が割とすきなんだよ

全部忘れないで背負って俺は生きていきたい｣

アシㇼパ｢……うん｣

杉元の回答になんだか不安そうに返事をするアシㇼパ