CRで、喧嘩。 ページ9
「ちょっと待ってて。みんなに訳を話さなきゃだから。」
そう言って貴利矢は螺旋階段を登っていった。
それから少しして、階段の上から明るくて凄くポップな声が聞こえてきた。
「もぉーーっ！ピプペポパニックだよーっ！」
その声が聞こえたと同時に、貴利矢が螺旋階段の上からあたしを手招きして呼んでいるのが見えて、あたしは階段を上がった。
貴利矢の背後に隠れて、様子を見る。
「紹介するね♪AA、この病院の副院長だよ♪」
あたしが恐る恐る出てみると、ピンク色の髪の毛でイエローやグリーンなどのカラフルな衣装を身にまとった、可愛い女の子が抱きついてきた。
「初めまして♪ポッピーピポパポだよ♪よろしくね♪」
「…AAです、よろしく…」
あたしが軽く自己紹介すると、ポッピーはあたしの周りを一周すると、「Aちゃんかぁー、よろしくね♪」と、あたしの手を握った。
「…あれ…」
なんかポッピーって、明日那に似てないかな…？そう思って聞いてみると、
「そうそう！私は明日那でもあるし、ポッピーピポパポでもある。つまり、明日那は世を偲ぶ仮の姿って事だよ♪」
「…ふーん…」
あたしは曖昧に返事をして、眼鏡を上げた。するとポッピーから、とんでもない発言が飛んできた。
「ねぇねぇ、貴利矢とAちゃんって、付き合ってるの？」
「はぁ！？どういうことよ、それ！」
「だって、貴利矢が言ってたよ？Aは自分の事が好きだって♪」
あたしは貴利矢の方を睨んだ。
「お前、また変なガセネタを教えたな？前から言ってるだろ、あたしはお前のことなんか好きじゃないって。いい加減諦めろよ、男らしくねぇな！」
しまった。
怒りすぎて、思わずきつい言い方になってしまった。
貴利矢は少ししゅんとして、小さく「…ごめん…」とだけ言った。普段ならここで許すはずなのに、あたしの口は閉じなかった。
「はぁ…？何それ、自分の都合が悪くなったら謝ってさ、何、謝ったら許してもらえるとでも思ってんの？念のため言っとくけど、あたし、お前と一生慣れ合う気はないからな？泣くなり怒るなり勝手にしとけ」
貴利矢はその合間に必死で「いや、その…」とか、「ちょ、待って。話を聞いてくれる…」とか言っていて、少し可哀想だった。
あたしは屋上に行って、夜空に輝く星を見ていた。
「…何で、あんな事言っちゃったんだろ…」
あたしは結局自分でも何故こうなったのか分からないまま、2016年の年の暮れ、クリスマスを迎えた。
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海苔川ばなな - ニコさん» コメント遅くなってしまい申し訳ありません！読んで下さって有難う御座います！文章変かもしれないんですが、読んで下さると嬉しいです！ (2018年6月26日 8時) (
レス) id: a8889f40a6 (このIDを非表示/違反報告)
ニコ - すごく面白かったです！続き待ってます！ (2018年6月25日 23時) (レス) id: 50ca3fafb3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海苔川ばなな | 作成日時：2018年6月25日 2時
