副院長は恋に鈍感

再び。 ページ12

あれから3カ月。
あたしの心は大分立ち直ってきていた。
でもやっぱり…
「…会いたいな…」
そう思ってしまう自分が情けない。
「緊急通報です！行きましょう、皆さん！」
永夢の声で全員が駆け出して行く。
「あれ？Aちゃんは行かないの？」
ポッピーが声をかけてくれたが、あたしは断った。
「…いいよ。みんなで行って。」
「わかったー♪行ってきまーす♪」
「…行ってらっしゃい…」
あたしはみんなを見送って、ブランケットにくるまった。
そのときだった。
CRの隅のほうにオレンジの粒子があつまって、人型になった。
そこにいたのは…
「…」
「…貴利矢…！」

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