前世の恋人は記憶がありませんでした Part2

53話 ページ8

＿＿ｴﾚﾝside





俺は、最低なことをしてしまったのかもしれない


レイさんに恋人の設定でいよう、

なんて言ってしまった



でも、後悔とかはない



日に日に小さく、弱くなっていくレイさんを

見たくない




前世じゃ、すっげえ強いひとだったからこそ

溜め込みやすくなるんじゃないかと思う




だから俺は、レイさんの吐き所になったんだ





そろそろ時間だし、中庭に行こう



レイさんと食べる約束してたんだ




と思い、中庭へ向かっていると






｢おい｣






むかしに、何度も聞いた声が

後ろから聞こえた





『＿……なんでしょうか、リヴァイさん』





リヴァイさんは

不機嫌オーラを出していた




これは俺の勘だけど、


レイさんと一緒にいる俺が気に食わないのだろう





この人は無意識にレイさんへの独占欲が出てる



レイさんに近づく男(やつ)をすげぇ睨んでるんだ




ﾘｳﾞｧｲ｢おい、エレン………レイにベタベタしてんじゃねぇよ……｣






来ると思ったんだ

リヴァイさんの目は

いかにも俺が気に食わねぇって言ってる





レイさん、ごめん

俺はリヴァイさんに嘘つくよ

バレるまで、バラすまででいい

俺がレイさんを護るよ






『……どうしてですか？…レイさんは俺の恋人なので』





リヴァイさんにどうこう言われる筋合い

ないと思います



そう言うと、リヴァイさんはすげぇ驚いた顔をした


リヴァイさんの瞳が動揺して揺れていた






ﾘｳﾞｧｲ｢………は？｣






いかにも信じられないって顔で俺を見る

リヴァイさん、アンタが悪いんだよ

レイさんの気持ちも知らずに

恋人を作ったりするもんだから



レイさん、あんまり笑わなくなったんだ


笑う時はほとんどが無理してるんだ





早く気づいてくれよ………

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