ざまぁみろ。 ページ20
「にぃ、しぃ、ろぉ、やぁ…」
不審そうな目が私を見つめる。
それをものともせず、私は人差し指と中指を使い数を数える。
「27人!こんなに集まるとはね。」
しかも幸運なことに、私を苦しめた人の中でも重要な奴等ばっかり。
これなら、充実した復讐になりそうだ。
さっきから恐怖と興奮で胸が落ち着かず震えが止まらず吐きそうだけど、それは無視するとしよう。
あ、ちょっと待ってやっぱ怖い本当。
「…とっととしろよ。帰って宿題やんなきゃいけねーんだから。」
誰かが声をあげた。
その言葉に、私はにっこりとほほ笑む。
宿題をもう二度とやらなくていい私は半ば勝ち組じゃないだろうか。
登校するという人生の中でもとても大切な時間をすべて失ってしまうのは酷だけど。
「…まぁ焦らないで。私は一つだけ確認したいんだ。」
27人も余裕で収まるほどの広いリビングの中央に立ち、私はみんなを見回した。
見慣れた面々。皆同様に険しい顔をしている。
そして中に、不安そうな顔を浮かべているアイリーン。これは演技なのかな、違うのかな。
…そして、ずっと俯いてるクリス。
「私がここまで追い詰められなきゃいけなかった理由って、なんだっけ?」
その言葉が発され、理解されたと同時に怒号が飛んだ。
一番近くにいた男子が、私の胸元に掴みかかる。
「てめぇ、あんなにアイリーンを苦しめといてどの口が言うんだ!?」
「…アイリーンがどういう風に苦しんだか、具体的に説明してくれるの?」
びくとも動じない私にしびれを切らしたのか、目の前の男は歯を噛みしめながら吐き捨てる。
周りからの視線も、不審から嫌悪に変わった。
「お前はっ、愛し合っていたアイリーンとクリスを引き裂き、ただ自分が楽しければそれでいいってクリスをアイリーンから奪い!それをネタにずっとクリスとアイリーンを苦しめていたんだろ!?」
「…その証拠はどこにあるの?」
いとも冷静に返した私に、私の胸元を握りしめている手が少し動揺した。
何故、絶対に聞かれる可能性がある質問を、この中のだれも考えなかったのだろうか。
「…どういう意味だよ。」
馬鹿なだけか。
「だから、私がアイリーンたちの仲を引き裂いた証拠は?クリスを奪った証拠は?二人を苦しめた証拠は?」
立て続けに尋問するように問いただせば、私の胸元は解放された。
ぱっぱと胸元を整え、私は今一度きっぱりと言わせてもらった。
あの女の青ざめた表情、ざまぁみろ。
「クリスが私に告白してきたのに?」
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∧∧ネコミミ∧∧@玉ねぎ@オニマス(プロフ) - にゃん舞姫さん» 申し訳ございません!今更コメントに気付いてしまい本当申し訳ない限りです。にゃん舞姫様には本当にいい読者様に恵まれたといつも感激しております。本当にありがとうございます。どうか、これからもよろしくお願いします。本当にありがとうございます! (2014年7月1日 0時) (レス) id: ce568da1b2 (このIDを非表示/違反報告)
にゃん舞姫(プロフ) - パンドラダイアリー・一冊目おめでとうございます!!とっても、面白かったです><勿論二冊目も読ませていただきます。楽しい時間をありがとうございました!! (2014年4月29日 15時) (レス) id: 201acc661a (このIDを非表示/違反報告)
うにゃ@FUNASSIIIIIIIIIIII(プロフ) - にゃん舞姫さん» 母さんはおいしいと言って普通に食べてましたがね。まるで別世界に行ったような地獄な感覚でした。 (2014年4月7日 10時) (レス) id: 84b680cc3c (このIDを非表示/違反報告)
にゃん舞姫(プロフ) - 蛙ってwwそれもし食べてたら・・・(p・Д・;)アセアセ、お母さん凄すぎます!! (2014年4月6日 0時) (レス) id: 201acc661a (このIDを非表示/違反報告)
∧∧ネコミミ∧∧@元うにゃ(プロフ) - にゃん舞姫さん» いつも読んでくれてありがとうございます!作者も偏食です。この前はお母さんに騙されて蛙食わされそうになりましたYO!そういわれると本当に頑張れます、感謝! (2014年4月5日 18時) (レス) id: 5f12e20803 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:うにゃ | 作者ホームページ:
作成日時:2013年11月29日 22時