8 ページ9
貴方side
幻「そういえば、出前は誰のお金でとるんです?」
のんびり珈琲を飲みながらお話してたら出前のカタログを見てる幻太郎くんから重要なこと聞かれた。
「えっもちろんげんた………」
幻「え?」
「あっ…私が出しますごめんなさい」
幻「それで宜しい、と言いたいところですが小生も食べますので仕方ありません。折半でいいですよ」
「やーん男前、と言いたいところですが折半かよ。」
幻「当たり前でしょう」
ですよねー。
でも毎回幻太郎くんにご飯作って貰ってるからなあ。
今日くらい私の奢りでもいいんだけど。
「んーでも今日くらいは奢ろうか?」
幻「いえ…貴方の様な安月給の方に小生の様な人気作家が奢らせるなんて………」
「否定できないけど腹立つ!」
幻「まあまあ、落ち着いてください。何食べたいですか?」
「お寿………」
幻「は?」
えぇ…たしかにお高いけどそんな速攻拒否しなくても…。
「じゃあピザ…」
幻「良いですね、ピザにしましょう。小生マルゲリータで」
「じゃあ私はこれ」
.
2人で食べ切れるであろう2枚のピザを電話で頼んでお店の人の到着を待つ。
.
すっかり外は暗くなっていた。
.
「幻太郎くん帰ってきてから結構仕事してた?」
幻「えぇ。貴方が呑気にすやすやと寝ている間に小生は仕事をしてました」
「言い方…。まあ事実か。幻太郎くんは凄いねえ」
幻「いえ、それは貴方もでしょう」
幻太郎くんが急に真面目な顔になるから吃驚する。
「え?」
幻「朝から夜まで残業もして上司からの嫌がらせに耐え…小生には出来そうにありません」
「あ…あー…ま、まあねえ…」
いつもハゲ課長の愚痴を言ってはいるけどいざ褒められたり労われたりすると……恥ずかしいものがある。
幻「貴方は凄いです。」
.
フッ、と微笑む幻太郎くん。
くっそ、顔が良い。(違う)
いや顔が良いのは違くないけど今じゃないだろ。
「凄くはない…けど…」
ピンポーン
《 ピザの配達でーーす 》
「っ…びっくりしたぁ、とってくるね」
幻「はい、お願いします」
16人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:めゃ | 作成日時:2020年1月27日 18時