落ちこぼれ彼女とアイドル彼氏【朱桜司】

嫉妬 ページ6

司side


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年に何回か開催される我が朱桜家のparty。

勿論、成瀬家も招待しました。



今はそのpartyの真最中。

何とか成瀬さんと2人きりになることができ、私達が初めて出会ったterraceでtalkしてるのですが…



『月永さんって本当に凄い御方ですね…！』


先程からleaderの話ばかり。

どうやら、先日偶然leaderと会ったらしく、leaderが作った曲を歌わせて頂いたらしいのです。

成瀬さんは音楽科__声楽コースに通っているので、歌声はプロ顔負け。

それがleaderのinspirationを刺激したらしく、大層気に入られたみたいです。
成瀬さんもleaderの曲に惚れ、leaderに尊敬の眼差しを向けています。


と、成瀬さんが言っていました。




確かに私もleaderを尊敬しています。
変人で神出鬼没ですが、作る曲は素晴らしいものばかりです。


我がunitのleaderです。
同じunitのmemberとして褒めて頂くのは嬉しいもの。




けれど、成瀬さんは本当に尊敬しているだけでしょうか…？



leaderに対し、尊敬以外の感情を抱いていたら…？

そう例えば、恋愛感情だとか……




そう考えるだけで、胸が苦しくなるんです。

まだ交際を始めて日が浅いですが、成瀬さんの気持ちが変わっていない、とは言い切れません。

私に冷めてしまったのではないか、と。


そんなことある筈がない、と思おうとしましたが、私の不安は拭いきることはできず……


そもそも、このように成瀬さんの気持ちを疑うことは信じていないことと同じ。

私は成瀬さんのことを信用しています。




けれど、そんな私の心情に気付くこともなくleaderの話を続けている成瀬さん。

その表情はとても嬉しそうで…。


そんな成瀬さんを見たら、疑ってしまうのも当然だと思ってしまうのです。




「…ｯ」




遂に我慢できなくなった私は、

成瀬さんの話を遮るように椅子から立ち上がります。




『朱、桜様…？』





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