落ちこぼれ彼女とアイドル彼氏【朱桜司】

プロポーズ ページ16

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交際を始めてから、約2年。朱桜様も私も高校3年生になりました。

朱桜様は変わらずKingsのリーダーとして活動しており、Kingsの人気は上昇するばかり。
一ファンとして人気があるのは嬉しいですが、ほんの少しだけ、(御付き合いさせて頂いてる身としては)複雑な気持ちもあります…



こんな気持ち取り払ってしまいたい。

純粋に喜べない私は悪い子でしょうか…?






「そんなことないですよ」


突然頭上から降ってきた言葉に驚き、後ろを振り返ります。



『す、朱桜様……』



待ってください。朱桜様は今、そんなことないですよ、と仰いましたよね?

それはつまり…


『口に出ていましたか…?』

恐る恐る尋ねると、

「えぇ、バッチリと聞こえていましたよ」

にこっと微笑み答えました。

や、やはり……!私は今まで考えてた嫉妬にも似た思いを実際に口のしていたのです。
こんなにも恥ずかしい姿をよりによって朱桜様に見られるなんて……
とりあえず、穴があったら入りたいです…!

顔を両手で覆い蹲る私の肩に朱桜様は優しく手を置き、

「私は成瀬さんにそう言っていただけて、とてもhappyですけどね」

と優しく言います。


「だってそうでしょう?
誰だって、好きな方から嫉妬して貰えたら嬉しいですよ。」

まぁ限度はありますけど、と小さな声で微笑みながら付け加えます。


「だから、恥ずかしがらず顔を上げてください」


私の顔を両手で優しく包み、そっと顔を上げさせます。

『朱桜様……』

「やっと目が合いましたね」


至近距離で悪戯っ子のように笑う朱桜様に私の胸の高鳴りは更に大きくなります。


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