2.逆先夏目 ページ2
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『うわぁ…』
私の半ば呆れた声が聞こえたようで、母が振り返る。
「A!見なさい!ドラゴンの召喚に成功したのよ!!」
きゃっきゃっ、と嬉しそうに声をあげる母。
『あー……お、おめでとー』
適当に返事を返すと、
「おヤ、この子は娘さんかナ…?」
真後ろから声が聞こえ、バッ、と振り返る。
「そうですよ〜逆先さん!」
にっこり、と微笑む母。
え、ちょっと待って???
『あ、あんた誰!?』
赤い髪に白のメッシュ。
琥珀色の瞳に歪んだ語尾。
知らない。こんな人知らない。
「まぁ!初対面の方にむかって失礼でしょ!」
ぺし、と頭を叩かれる。
あ、初対面なのね。少し安心した。
「ふふ…面白い子だネ。気に入ったヨ。
奥さん、さっきのお話喜んでお引き受けしましょウ。」
「あら、ホントに!?よろしくお願いします〜!」
なんか知らない間に話が進んでいる様子。
「ね、ちょっとお母さん。
この方どなた?どういう関係?」
母の服の袖を引っ張りながら問う。
「あぁ、この方はね、逆先夏目さん。
まだ高校2年生なんだけどね、魔法の腕前は素晴らしくて…。
今日は実験を手伝ってもらったの。そしたら、なんと成功したのよ!すごいわよね〜!」
母の言葉に合わせるように、後ろで聞こえるドラゴンの声。
胡散臭い。
けれど、後ろに実物があるんだから信じざるを得ない。
「それでね、お願いしたのよ!
Aを弟子にしてくださいって。
そしたら今許諾されたっていうわけ!良かったわね、A!」
は、
『はぁあああああ!?』
私が、いつ、そんなこと頼んだんだよ!?
チラッ、とあいつの方を見ると、ぱっちり眼が合ってしまい…
「よろしくネ、見習いちゃん…♪」
と微笑みを返された。
あの、私には拒否権はないんですかね…?
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すのーどろっぷ(プロフ) - ♪咲那♪さん» 長らくお待たせしてしまい、申し訳ございませんでした。そう言って頂けてとても嬉しいです!のんびりではありますが、更新頑張っていきます^^* (2018年7月30日 11時) (レス) id: 59eb69c453 (このIDを非表示/違反報告)
♪咲那♪(プロフ) - 更新再開して良かったです!これからも更新頑張ってください!楽しみに待ってます♪ (2018年7月30日 11時) (レス) id: 282e7e9f5d (このIDを非表示/違反報告)
すのーどろっぷ(プロフ) - ほたるさん» ありがとうございます!!もろタイプですか!嬉しいです;;;;好きになってもらえるよう更新頑張っていきます!! (2017年11月26日 13時) (レス) id: 59eb69c453 (このIDを非表示/違反報告)
ほたる - この小説、もろ私のタイプだ!!(オッドアイ、なっちゃん、魔法使い、悪魔、研究者)ものすんごく好きになる予感が!!!更新頑張ってください!!!! (2017年11月26日 12時) (レス) id: 836cda0430 (このIDを非表示/違反報告)
すのーどろっぷ(プロフ) - さくさん» ぱっ、とインスピレーションが沸いてきました笑わぁ!ありがとうございます!さくさんの予感が的中するよう更新頑張っていきます!! (2017年11月25日 22時) (レス) id: 9445aaa6c2 (このIDを非表示/違反報告)
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