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38.もう一度 ページ38

**



『頼み事、ですか…?』


そう、と私の涙を優しく拭いながら頷くななさん。









「なるちゃんさ、朱桜様に“好き”って伝えた?」


『そ、そんな…!私なんかに出来るはずがあるません!』


「やっぱかー。



もう1つ質問。

御両親に婚約受け入れるって伝えた?」


『い、いえ…』



両親は朝早くから仕事をしているので、話す時間など殆どありません。



「そっか……なら、まだ間に合うかもしれない。」


ぶつぶつ、と何かを呟くななさん。


『間に合うかもしれない、って何がですか?』


微かに聞き取れた言葉を問えば、

ななさんは私の肩を掴み、








「なるちゃん。









.









もう一度朱桜様に電話して。


“好き”って伝えて。」


『え…!?』



ななさんはあろうことか私に告白をしろと仰ってるのですか…!?



『そんな……出来るわけありません…!

そもそも、ふられるのは分かりきった事なのに……』


ななさんから眼を逸らし、ななさんの提案を拒みます。




「………ッ…

だからだよ!

ふられるのは分かってる。だから婚約受け入れるんだもんね?


婚約を受け入れたら、なるちゃんもう……恋、出来ないよ?


せっかく、恋って感情知れたんだから、もう告白までいっちゃおう!?


人生何事も経験した方がいいし…!」


まぁ、そんな偉そうに言える立場じゃ無いんだけど…、と小声で付け加えるななさん。









.









『…そう、ですね。



人生何事も経験していた方が良いですよね……


それに、私はこれから先も婚約相手の御方に恋愛感情を持てる自信がありませんし…。







ななさん。私、朱桜様に“好き”と伝えて来ます!』


そう言い、自分の鞄を持ち空き教室を出て走り出します。



「え…!?ちょっ、今から!?」


吃驚したななさんの声を背中で聞きながら。



**

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すのーどろっぷ(プロフ) - 蒼穹さん» わぁあああありがとうございます!!胸きゅんをお届けできてよかったです^^* (2017年12月31日 0時) (レス) id: 9445aaa6c2 (このIDを非表示/違反報告)
蒼穹(プロフ) - 司くんがヤバい(語彙力)久しぶりにキュンキュンしたよ! (2017年12月31日 0時) (レス) id: 52262e91ae (このIDを非表示/違反報告)
すのーどろっぷ(プロフ) - 遥さん» 遥さん…!!嬉しいお言葉ありがとうございます!!私も遥さんの作品(零さんの小説等)読ませていただいております!! (2017年12月2日 21時) (レス) id: 59eb69c453 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - すのーどろっぷさん、完結おめでとうございます&番外編待ってました…!これからも読ませてもらいます♪ (2017年12月2日 21時) (レス) id: 59201c6d0a (このIDを非表示/違反報告)
すのーどろっぷ(プロフ) - 泉実さん» あぁありがとうございます!!喜んもらえて嬉しいです;;;;り、リクエストまで…!!了解致しました!初デートする2人、書かせていただきます!! (2017年11月29日 19時) (レス) id: 59eb69c453 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:すのーどろっぷ | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2017年9月15日 17時

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