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結果は優の圧倒的だった。
しなやかな体と共に、剣がふられていく。
まるで、踊っているようにも見えた。
相手は息を切れているのに対し、優は息の一つすら切れていない。
意気込んだ顔を崩さず、瞬発力にも長けていた。
相手の喉仏に、剣をすれすれにさす。
ここで間違って刺さない辺り、きっと器用なのだろう。
空気が静まり返る。皆は唖然としていた。
私ももちろん目を丸くした。
まさか、ここまでの実力だとは……。
そして、沈黙の空気が崩れるより先に、優は動いた。
喉仏に突き刺していた剣をしゅっ、と擦れる音をならしてしまう。
「___俺の勝ち、やな！」
にっこり、と満面の笑みで答えた。
********
『___あんた、かなりすごいのね』
「えへへぇ、お褒めに預かり光栄です！」
「___こ、これが剣……。すげぇ……こんなに重いんだ……」
練習後、優を私の部屋に招いた。
そらるも真冬もついてきて、私とそらるは隣に座り、優は向かい側に腰を掛ける。
紅茶を飲みながら誉めると、彼は照れ臭そうに笑う。そんな中、そらるは彼の使っていた剣をキラキラとした青い瞳で眺めていた。
『にしても、貴方って変な口調なのね』
「あははっ！俺、違う国の田舎からきたんです！だから違うかもしれないですね！敬語で全くばれんやけど！」
「すげぇ……国の口調！？一体どこからどうしたらできるんだ……！？」
「そらるさん、うるさいですよ」
先程からそらるがうるさい。
そう思っていると、真冬がそれに気づいたのか触れてくれた。
はっ！となったそらるは顔を赤らめて「はい……」と目線をおとし、お行儀よく手を膝においた。
『____でも、あなたはなんであれほど武力に優れているの？そこまで強いなら、騎士団ではなく冒険家や探検家になればいいのに』
「冒険家！？探検家！？」
「そらるさん」
またそらるが食いつき、そして真冬が突っ込む。
優はそらると真冬を見てくすくす笑い、そして私の方を向いた。
「___俺は、騎士団じゃなきゃ嫌だったんですよ。会いたい人が、おったから……」
『会いたい人？』
「__あ、なんでもないです！そろそろ行かへんと！あと一時間ぐらいストレッチするんで！ほなまた！」
優は焦ったように立ち上がり、剣を懐につける。
そして、また満面の笑みで手をふり、扉を開いて部屋をあとにした。
扉がしまり終わるパタン……という音は、この部屋を静寂に連れ込むようでもあった。
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ちょこ - とてもよかったです！結ばれたあとのお話が欲しいです！ (2020年1月15日 20時) (
レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
鶯餡(プロフ) - mokoさん» ありがたいです……！！！ですけど、きちんとお目目休めてくださいね！……ありがとうございます！！頑張ります！(Ｏﾟ皿ﾟＯ) (2019年10月3日 23時) (レス) id: 6bb0fe0dd0 (このIDを非表示/違反報告)
鶯餡(プロフ) - 絆さん» はい！やから始まってので終わる鶯餡です！ありがとうございます！！！！私ハッピーエンド主義者なので、そこ思いが伝わっていましたらとても幸いです！はい！頑張ります！(返信遅れて誠に申し訳ございません……) (2019年10月3日 23時) (レス) id: 6bb0fe0dd0 (このIDを非表示/違反報告)
moko - 最初から最後まで１日で読みきってしまいましたww次の日学校なのにオールしましたwwすっごい面白かったです！これからも頑張ってください！応援しています♪ (2019年9月30日 5時) (レス) id: 711f63988a (このIDを非表示/違反報告)
絆 - やからはじまってので終わる鶯餡さん！！鶯餡さんの作品大好きです！！鶯餡さんの作品はどの作品を読んでいても心が暖かくなります！これからも楽しみにしています！無理はなさらないでください！ (2019年9月7日 19時) (レス) id: da343c4ed4 (このIDを非表示/違反報告)
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