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……真冬は、どうしてるかしら。
きちんと寝ている？きちんと、大人しくしているかな。
もう私が拐われたって言う情報は入ってきてると思うのだけれど。
コツン、と固い壁にゆっくりと頭を置く。
目の前は鉄格子だと言うのに、頭の中には真冬のことしか思い浮かばない。
___あの、夢で見た真冬の偽物。
あれが志麻という男？で作られたものということはわかった。
だけど、どうして真冬が出てきたのかしら。
真冬を知っている？はたまた、その呪いというやつは対象の知人を映し出すものなの？
……わからない。
呪いなんて聞いたことがないもの。
こんなことなら、もっと本を読んでおけばよかったわ。
軽い後悔をして、ふと、胸にあるブローチに手をつける。
冷たくなっている、クローバーのブローチ。
これが輝いたから、私は実質あの夢のような空間から出られることができた。
恥ずかしいけど、一応真冬と御揃いなのよね。
……だからわかったのかしら。
これはもう過ぎたことだ。
だからいいのだが……
問題は、なぜ私を誘拐したのか。
身代金要求？私を闇組織に売り飛ばす？……からだ目的……とか？
……あぁ。考えか悪い方向にしかいかない。
先程の志麻という人はからかっているのかニヤニヤと笑っていた。……悪巧みでも考えているのかしら……？
「__お嬢様？」
『ひゃっ！？』
突然、聞きなれない声がした。
それも考えていたとき急に、なので、目を丸くし、座ったまま後ずさる。
顔をあげてみると、先ほどの志麻という人ではなかった。黒いフードをはずしており、金色の髪が流れるように垂れていく。
優しいたれ目で、低めの落ち着くような声色。
「ふふっ、そんな驚かんでもええですよ」
『あ、貴方は……？』
「千羅、です」
また、変な口調だ。
優みたいな、先程の志麻という人みたいな。
そんな口調。
意味は通じるが、何処から発祥したのだろう。
彼はにっこり、と優しく微笑み、座っている私に目線が合うよう屈んだ。
「さっきの人は、志麻といいます」
『志麻……千羅……？』
「はい」
鸚鵡返しのように確認をするべく、名前を言葉にする。
わざわざ誘拐犯に自ら名前を教えてもらうなど、あることなのか。そう疑っていると、彼は口を開く。
「どうして自分を拐ったのか、とか、思ってません？」
自分の先程の疑問をきっぱりと当てられる。
図星だ。どうしてわかったの。恐怖が私を襲い、私の肩は跳ねる。
彼はただ、優しげに、残酷に笑っていた。
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ちょこ - とてもよかったです！結ばれたあとのお話が欲しいです！ (2020年1月15日 20時) (
レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
鶯餡(プロフ) - mokoさん» ありがたいです……！！！ですけど、きちんとお目目休めてくださいね！……ありがとうございます！！頑張ります！(Ｏﾟ皿ﾟＯ) (2019年10月3日 23時) (レス) id: 6bb0fe0dd0 (このIDを非表示/違反報告)
鶯餡(プロフ) - 絆さん» はい！やから始まってので終わる鶯餡です！ありがとうございます！！！！私ハッピーエンド主義者なので、そこ思いが伝わっていましたらとても幸いです！はい！頑張ります！(返信遅れて誠に申し訳ございません……) (2019年10月3日 23時) (レス) id: 6bb0fe0dd0 (このIDを非表示/違反報告)
moko - 最初から最後まで１日で読みきってしまいましたww次の日学校なのにオールしましたwwすっごい面白かったです！これからも頑張ってください！応援しています♪ (2019年9月30日 5時) (レス) id: 711f63988a (このIDを非表示/違反報告)
絆 - やからはじまってので終わる鶯餡さん！！鶯餡さんの作品大好きです！！鶯餡さんの作品はどの作品を読んでいても心が暖かくなります！これからも楽しみにしています！無理はなさらないでください！ (2019年9月7日 19時) (レス) id: da343c4ed4 (このIDを非表示/違反報告)
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