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40話 ページ41

偶然の再会と意外な繋がりから数日。
ミコトに招かれてうちは地区の屋敷へと遊びに訪れたクシナは、客間でお茶菓子を撮みながら盛り上がっていた。
懐かしいアカデミー時代から今までの過ごしてきた思い出話、それから自身の子たちの話題だ。
客間には連れて来た遥花の姿はない、イタチと共に外へと出てしまったから。

「しっかりしてて大人びた子でね…優しくて良い息子ではあるんだけど、正直心配だったの。あの子、修業ばっかりで遊んだりしないから」
「そうなの?私が聞いた話だと、一緒に甘味食べたり、鬼ごっこやかくれんぼに木登りしたりもしてるって話よ」
「あのイタチが?」

口元に手をあてるミコトの呟きは本当に驚いているようで。
我が子ながらどこか人と距離を置きがちなイタチが、同世代の幼子のような遊びをしているととても想像がつかなかった。
正確には、Aがクシナに語った『遊び』は、どれもチャクラ修行によるものだが。
そこを敢えて突っ込まないとしても、ミコトにとって家族以外に優しい雰囲気を浮かべる息子を見た衝撃は変わらない。
しみじみと思い返している姿を茶菓子を撮んでいたクシナは唐突に、悪戯少年のような笑みを浮かべた。

「で、ミコトはあの子たちをどう思うってば?」
「!、どうって、仲良くて私としてもとても嬉しいけれど」

楽しそうなクシナが顔を向ける先、客間と廊下を挟んだ外にある敷地内の庭。
小池を覗き込んでいるのは、まさに話の中心である幼子2人であって。
指差したり手をあげて楽しそうに語る遥花と時折首を傾げたり頷いて微笑んでいるイタチの姿が見えた。

しばしば瞳を細めて遠目で見つめていたクシナとミコトの視線が合って互いに頷く。

「お似合いだと思うのよ、私は」
「私としても是非これからも仲良くなって欲しいわ」

「お嫁にきてくれないかしら、娘に欲しいわ」と紡ぐミコトの紡いだ続きに、「イタチくんだったら許せそうだってばね」と返すクシナ。
楽しそうに将来の可能性を語る母親の願望は、当の本人たち知らずである。



「オレ、兄弟が出来るんだ」
「え!?」

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作者ホームページ:http://なし  作成日時:2017年6月17日 0時

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