黒木くんの風邪�� ページ32
上杉くんから身体を起して歩き出そうとする黒木くん。
｢おい黒木。
お前が行くところは秀明じゃなくて家だ。｣
上杉くんが慌てて ふらつきかけた黒木くんの身体を支えて 逆方向に身体を向かせる。
それでやっと頷いた黒木くんに安心して 上杉くんを見ると
｢俺はこの坊やを家に送らなきゃなんねー。
立花、授業遅れるぞ。｣
と言い 腕時計を見た。
それで慌てて秀明に向かおうとした。
瞬間
｢…っ…アーヤ！｣
という 苦しそうで切なそうな声が背中に届いた。
｢…行か、ない で、くれ…｣
黒木くんが 苦しそうに 熱気を帯びた瞳で私を見つめてくる。
｢おいっ！いい加減にしろ。
いい子だから俺と来い。｣
上杉くんが半ばイライラした声で黒木くんの肩に腕を回し歩きだそうとする。
けど、その手を払い除けるようにして黒木くんは
｢…いいよ。俺、1人で へーき…｣
と、声を出すのも精一杯なくらい熱が上がっているのが分かる。
そんな黒木くんがいたたまれなくて思わずかけよる。
｢私、黒木くんの家まで送る！｣
そう言うと上杉くんと小塚くんはギョッとして口々に叫ぶ。
｢立花お前 正気かっ？！｣
｢アーヤ、やめておいた方がいい。
今の黒木はいつもの黒木じゃないんだ。｣
えぇーい！
うるさい！
こんな黒木くん、放って置けるわけないじゃない！
2人の言葉を無視して 辛そうな黒木くんを支えながら歩こうとする。
すると、ため息をついて上杉くんが私を睨んだ。
｢俺の家の方が近い。
その方が、立花も秀明に早く戻れるし。｣
そこまで言って小塚くんを見る。
｢一応、遅刻として秀明に 俺と立花の分 連絡しておいてくれ。｣
小塚くんは頷いたが、秀明とは逆の方向に走り出した。
｢おい小塚！ お前どこいくんだっ！｣
慌てて上杉くんが呼び止めると 小塚くんは振り向いて ニコッと笑って
｢あの薬を、家から持ってくるよ。
…アーヤに危険が及ばないために。｣
と言い再び走り出した。
その後ろ姿を見ながら 上杉くんがボソッと呟いた。
｢…黒木に十字切ってやろ。｣
って！
どんな薬持ってくる気なの小塚くん！
そう思いながら 自分の力で立つことさえしんどそうな黒木くんを見た。
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あーかり - な、なんと！私と同じ名前の人がいるとは！伸ばしつけたけど、え！？書いたっけ！？って思った、、、って、まぁ、更新待ってます！頑張ってください！ (2018年3月27日 21時) (
レス) id: 40a2a82728 (このIDを非表示/違反報告)
ramia - 私は今年中学受験生だった者です。受験はしんどいと思いますが、頑張ってください！ (2017年8月9日 20時) (レス) id: 847474aa7a (このIDを非表示/違反報告)
さくら - 私も受験生です！みなさん中学受験ですか？ (2017年8月1日 1時) (レス) id: 40c7213eb4 (このIDを非表示/違反報告)
夢衣(プロフ) - あかりさん» ありがとうございます！お互い頑張りましょうね！ (2017年5月17日 7時) (レス) id: 89d0776e69 (このIDを非表示/違反報告)
あかり(プロフ) - 私も受験生です
大変だと思いますが、がんばってください！応援してます！ (2017年5月17日 1時) (携帯から) (レス) id: 71eaf23d72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夢衣 | 作成日時：2017年3月18日 16時
