痛みを感じない女 Part３【イナギャラ】

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ポトムリ「私の故郷、惑星キエルが変異型ブラックホールに飲み込まれたことは、既にお話した通りです。









科学者だった私は、キエルを救う為に、コズミックプラズマ格子法の開発に当たっていました」









九坂「コズミック、プラズマ…格子法……？；」









『要するに、ブラックホールをも打ち消す装置ってことさ』









真「ブラックホールを消す！？」









ポトムリ「開発は順調に進みました。あと一歩というところで、息詰ってしまいました。









構造的には完成したものの、コズミックプラズマのとてつもないエネルギーに耐えうる金属、ミスリルを作り出すことができなかったのです。









このままでは間に合わないと考えたキエルの幹部達は、故郷再建の日の為にと、カトラ姫だけは星から脱出していただくことに合意。









我々は、ブラックホールの引力を振り切ることのできる最後の救命艇を作りました。









しかしカトラ姫は、”民を残して自分だけ逃げる事などできない”と、そう言ってカトラ様は私を脱出させてくださったのです。









私などのような者を，ご自分の命よりも大切だと仰って……









ただ、ブラックホールの引力は想定以上で、私は魂だけの存在になってしまいましたが……









ですから、カトラ様が生きている事などあり得ないのですっ









カトラ様には、あの日既に脱出する術などなく、星と共にブラックホールに飲み込まれたはず。









そして、私は……」









天「ポトムリ……でもカトラは、俺達を導いてくれてる！宇宙を救う為に！」









ポトムリ「ならば、何故君なのだっ！何故カトラ様は、私の元に現われないのだっ」









天「そう、言われても……」









ポトムリ「私には信じられない……カトラ様が生きておられるとは……」









天「ポトムリ……」

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