痛みを感じない女 Part7 【イナクロ】 (ページ11)

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３１１．ページ11

サリュ「まだだっ、これくらいっ！……グッ！；」

SARUが立ち上がろうとした時、足を痛めたのかその場に倒れてしまった。

サリュ「この僕が立てないなんて、く、クソっ……！

そんなはずはないんだっ！僕がこうなってしまった以上、チームはバラバラになる！

もう終わりだ！！」

ギリス「まだだ」

サリュ「っ！」

ギリス「SARU、まだ終わってない」

メイア「そうよ、頑張ってよSARU」

サリュ「僕にはもう……お前達に誇れる力は、残っていない……」

ギリス「試合時間はまだ残っている。最後まで一緒にやろう」

サリュ「な、何故っ」

「何故って当然だろ」

「ここまで一緒にやてきたんじゃないか」

「さぁ、いつもみたいに指示してよ」

ギリス「このまま負けるのは、僕の美学に反するんだ。

それにSARUだって、負けるの嫌いだったよな」

ギリスはそう言ってSARUに手を差し伸べた。

サリュ「負けるものか……僕を誰だと思ってる！

僕も最後まで戦う！お前達と一緒にな！」

SARUはそう言うと痛む足で立ち上がった。

『フッ……あの子ったら』

AはSARUを見つめ優しく微笑んでいた。

天「よーし！思いっきりサッカーしよう！」

それからは残り時間まで、両者とも精一杯の力を振り絞った。

そして試合終了のホイッスルが鳴り響き、ラグナロク最終決戦はクロノストームが勝利した。