2001に死者の帰還を (ページ28)

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165話:無慈悲にもページ28

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スコリッピのふざけた言葉を聞いてミスタがさらに彼を痛め付ける。
だがこれ以上は何も聞き出せなかった。
それに加えて……なんて運が悪いの…
ブチャラティがこのマンションに私達を追って来ているとフーゴから連絡が入った。

しかも！
彼はテープレコーダーを持って来てくれているらしいじゃあないの！！！
ミスタっ！！私、持ってくるようあんたに任せたわよね！！！

電話の向こうのフーゴはそこでブチャラティを待てばいいなんて言ってるけど、

ミ「急げピストルズｯ！ブチャラティを探せ！！！」

そんな時間ないのよフーゴ！！
打開策を知ってるのはこの男だけ！
コイツに聞くしかない！

『あんたｯ！！どうすればいいのか教えなさい！
絶対にブチャラティに石を触らせるわけにはいかない…！
早く答えて…！！』

ス「逆らわず受け入れた方が楽なのに…
…しかし、今までできた者はいないが……石を破壊するか、もしくは…その形を変えることができれば…」

ピス「イタゾｯ！ナ、七階にブチャラティガイルｯ！
マンションの階段を登っテイルｯ！」

『撃って！！
ピストルズでブチャラティを守るのよミスタ！！！』

エレベーターが開いた瞬間私は飛び出した。
階段を飛び降りるとすぐそこに彼はいた。

ブ「A！」

けれど、そこにいたのは彼だけじゃなかった。

『ブチャラティ！下に逃げるのよ！
あんたがその石に指一本でも触れたら死ぬわｯ！！
ミスタがすぐに来るから早く下へ！』

ブチャラティが下に逃げるまで石を押さえつけて時間を稼ぐはずだったが、違和感に気づいた。
石が床の中に消えていくのだ。
ああ、さっきもこうやって姿を消したのね…！

私がブチャラティを壁際に寄せて周囲を警戒しているこの間にミスタも合流する。
どこから来るかわからない……全然出てこないわ…

ミ「しまったｧーｯ！！上だｧァーーーｯｯ！！！」

『！？』

天井から出てきた石はブチャラティ目掛けて落ちてきた。
咄嗟にブチャラティが壁にジッパーで穴を開けて逃げてくれたが
外に宙吊りの状態になってしまっては抵抗できない。
石はブチャラティに避けられたことを認識した瞬間即座にジッパーの向こう側に落ちていった。
無慈悲にも石は彼に吸い寄せられるように落ちていく。

ブチャラティももう、目を瞑ることしかできなかった。