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『…怪我、してないわよね』



赤「プッ」


『!!!』


赤「!!!」


『う……うそ…。これ、サソリの足…』




『花京院が言っていた事はやはり正しかった!
サソリの死骸を口の中に隠していたのねッ!!
間違いない……貴方…、スタンド使いね……!!』





『皆を起こさなきゃ!』




私は寝入る彼らの元へ走り、





『起きて!起きて皆!!』





だが彼らは目を覚まさない…。
赤ん坊は余裕そうにこちらを見た。




『……花京院は、恐ろしい夢を見た気がすると言っていた……。
そしてあの傷も、夢の中でついた傷と言っていたわ…。
この赤ん坊のスタンドは……

夢………、夢の、スタンド……!』



『今ここで私が赤ん坊を襲ったら……きっと明日の朝花京院が疑われる。私が名乗りでても頭がおかしくなったと疑われるだけかもしれない……』




考えて……、考えるのよA・サンドラッ……。
花京院は夢の内容を覚えていなかった。夢のスタンドだもの、それくらいできるわよね。

そして、敵と夢の中で戦ったからこそのセスナでのあの暴れよう……。
スタンドがあるにも関わらず、あんなに暴れたということは……
何らかがあってスタンドを使えなかった……。

そう仮定するなら…、スタンドを出したまま眠らなければならない……?




『なら、私は大丈夫ね。
このまま寝て、夢の中で皆を助けるッ!』




ついにタバコまで吸い始めた赤ん坊を横目に見て、私は寝袋に入って目を閉じた。

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作者名:胡蝶 | 作成日時:2020年7月25日 15時

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