17話 ページ18
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天城「霧野!!」
霧野「…!」
霧野は天城に声を掛けられて振り向いた。
天城が声と表情からして怒りが篭っているとすぐにわかった。
皆も天城の声に気がついて、視線が天城と霧野へと注がれる。
天城「言いたい事があるなら、ハッキリ言って欲しいド!」
霧野「俺は何も…。 …っ! 狩屋に何か言われたんですか!?」
天城「狩屋は関係ないド!!
今度奴らが攻めてきたら、俺が止めてみせるド!
俺、絶対にお前なんかに負けないんだド!!」
霧野は天城の言葉を耳にしながら狩屋を見る。
狩屋はAと話した後、走って持ち場に戻ろうとしていた。
霧野は"彼奴…!"と歯を噛み締めながら狩屋の元へ行こうとすると、後ろから"霧野"と名を呼ばれ、肩を掴まれて止められる。
止めたのはキャプテンであり親友の神童だった。
神童「らしくないぞ。狩屋が入って、今までと勝手は違うと思うけど…お前なら大丈夫、だろ?」
霧野「…っ、嗚呼…」
霧野が小さな声で返事をしたのが聞こえれば、神童は自分のポジションに戻っていく。
霧野も歩いてポジションに向かいながら狩屋を眺めると、怪しげに含みのある笑みを浮かべていた。
霧野は小さく歯を噛み締めたまま、狩屋を睨み付けた。
剣城「…お前、狩屋をどう思う。」
天馬がポジションにつくと、剣城が天馬に近づいて問い掛けた。
天馬は質問の意味がわからず、小さく首を傾げた。
天馬「どうって…?」
剣城「…まあいい、風の攻略は任せた。」
天馬「あ、うん…!」
剣城がポジションに付くのを見た後、天馬は何処か不安そうに狩屋を見詰めた。
試合再開のホイッスルが鳴り、神童にパスが通り上がるのを見ると、天馬とAも共に前線へと上がっていく。
A「(せめて前半で同点だけでも…!)」
兵頭「…壱の構え!!」
A「…! また…!」
兵頭が再び指示を出したことにAはすぐ気が付く。
だが月山国光は動かない。
すると羽根が動き出し、フィールドの真ん中で竜巻が三つ発生した。
神童「天馬!」
天馬「はい!!」
神童は天馬へ繋げ、そのまま天馬な上がっていく。
天馬「(動きはもう掴んだ…!)
"そよ風ステップ"!」
天馬は技を使い、先程と同じように竜巻を躱してそのまま上がる。
だが月島と正宗が天馬を止めに入ろうと前に出るが、すぐに左右に分かれてしまう。
その時、天馬の真上に設置されていた機械の羽根が回り、目の前に新たな竜巻が発生する。
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作者名:りはる | 作成日時:2020年4月1日 2時