10話 ページ11
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神童「南沢さん…雷門と戦うって知っていて、月山国光に入ったんですか」
一番先に口を開いたのは神童だった。
神童は南沢を見詰めると、南沢は笑みを浮かべたまま雷門を辞めて月山国光に入ったことに対しての罪悪感等の色は見せていなかった。
南沢「お前達に現実ってものを教えてやろうと思ってな」
三国「お前ッ…」
車田「何考えてんだ!」
天城「訳わかんないド!」
三国、車田、天城は南沢の口から出てくるとは思わなかった言葉に驚く。
南沢「大きな流れに逆らって叩き潰される…雷門も哀れなもんだ」
A「ッ…ムカつく…」
南沢は目を閉じて嘲笑うかのような笑みを浮かべて述べると、Aは南沢の言葉を聞いて小さな声で呟く。
車田「貴様ッ!」
天城「許さないド!」
「やめい!」
Aに続くように車田と天城が述べると、言葉を沈めるように声が掛かる。
南沢の隣に立っている少年の声だ。
車田「何だお前は…」
兵頭「"兵頭司"…月山国光のキャプテンを務めている。南沢は素晴らしいサッカーセンスを持っている、その才能は月山国光…そしてフィフスセクターのサッカーを更に実りある物とするだろう」
神童「それは…俺たちのサッカーとは違うということか」
南沢「どっちが正しいかは、明らかだな…」
神童が兵頭の言葉に問い掛けると、南沢が兵頭の代わりに答える。
その言葉に、三国は悔しそうに歯を噛み締めていた。
兵頭「行くぞ、南沢」
南沢「お互い、ベストを尽くそうぜ」
そう述べると、月山国光は駅を出てスタジアムへと向かっていった。
皆は怒りなどから厳しい顔つきになっていた。
天馬「三国先輩たち…大丈夫でしょうか。」
神童「南沢さんとは、ずっと一緒だったからな…」
倉間「はっ、南沢さんのスタイルならわかってるし、寧ろやりやすいさ」
天馬は三国の様子を見て神童に問い掛けて答えると、倉間が頭の後ろで腕を組んで余裕の様子を見せていた。
天馬「でも…!」
円堂「ベストを尽くせ!」
円堂がそう言葉を掛けた。
皆は驚いて円堂を見て、不思議そうな表情を浮べる。
A「円堂監督…?」
円堂「そして南沢にも解ってもらうんだ。俺たちのサッカーを!」
「「はい!」」
皆は円堂の言葉に顔付きを少し変えてハッキリと返事をした。
そして皆も駅を出てスタジアムへと向かう。
A「思ってたより南沢さん苦手かも…」
狩屋「俺もちょっと苦手かもなぁ」
神童「仮にも南沢さんは先輩だぞ」
Aと狩屋が不満を漏らすと神童は苦笑いで述べた。
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作者名:りはる | 作成日時:2020年4月1日 2時