松陽先生の好きな人だーれ【3年Z組】

授業3 ページ8

屋上にて、少し長めのベンチに男3人と女1人が座る。

『え、私小太郎と晋助の隣がいい。』

Aは銀時をゴミを見るような目で見ていた。

｢なんでだよ！なんで俺だけェ！？こんなチビとロン毛より銀さんの方がよっぽど――｣

『私は髪が長くて綺麗な人が好き。』

銀時は魂が抜けたような顔をしていた。

勿論桂はドヤ顔。

そして、高杉はこれはチャンスと言わんばかりにAに好きな男のタイプを訊いていった。

｢ロン毛以外にはどんなヤツがいいだ？｣

『年上。』

即答。

まぁ、これで３人は黙った。

だが気絶した銀時が蘇生し、Aに訊ねる。

｢見た目以外によォ、“ちょっとSな人が好き”とかねーのか！？｣

『そうだね、私はどちらかと言うと意地悪されるより、する方が好き。』

｢じゃあいざという時に――｣

銀時が言おうとした時、丁度予鈴が鳴った。

『誘ってくれてありがとう。おかげで楽しかった。』

弁当箱をしまい、階段を降りていった。

バタンと屋上のドアが閉まると、桂が口を開いた。

｢やはり高嶺の花だな。｣

｢そーだなァ。俺達に見向きもしねェ。だが手に入れた時の優越感はハンパねーだろーよ。｣


高杉はなぜかまた気絶した銀時を担いで3年Z組へと足を運んだ。

授業4→←授業2

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す