後輩4 ページ29
*
「ツッキー先生、私今日ジャージないッス!」
Aが取りに行って暫くすると、また子は思い出したかのように話す。
「それを早く言いなんし!」
そして月詠はため息をつく。
また子は少ししょんぼりしていた。
布団にくるまっているから余計に悲しそうに見える。
そんなしんみりムードをぶち壊すかのように、保健室のドアが開いた。
『すみません。来島さんのが無かったので、私のジャージを持ってきました。』
「A先輩ッ!」
また子は感激した。
「ご苦労でありんした。また子、早く着替えなんし。そのままでは風邪を引くであろう。」
また子はカーテンを引き、Aのジャージに着替える。
その間、月詠は職員室で仕事をするとのことで、保健室を後にした。
そしてまた子が着替え終えた。
「A先輩、ホンット助かったッス!ありがとうございます!A先輩が来てくれなかったら、今頃私生きてなかったッスよ...。」
『...あーいうの許せないから。それに、幼馴染みの大事な後輩だし。このことは晋助に言ってお――』
「だ、だめッスよ!そんな、晋助先輩に迷惑なんて...」
Aは一瞬、つい最近の自分と今のまた子が重なったように見えた。
“信じてはくれませんか”
『大丈夫。迷惑なんて思ってないよ。むしろ言わない方が迷惑だと思う。だから来島さんからは言いづらいと思うから、私が言っておく。クラス同じだし。』
また子は少し頬を染めながらこう言う。
「...あの、A先輩...また子って呼んで下さいッス!」
Aは少し口元を緩めた。
そして、
『わかった。じゃあ私も、Aでいいよ。それに、敬語もいらない。普通に同級生だと思ってよ。』
ついに微笑んだAに、また子は完全に心を奪われた。
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銀魂が超スーパーウルトラミラクル好き! - ( ; ω ; ) (2017年5月4日 13時) (レス) id: ce9256483a (このIDを非表示/違反報告)
銀魂が超スーパーウルトラミラクル好き! - ごめんなさい (2017年4月5日 15時) (レス) id: ce9256483a (このIDを非表示/違反報告)
銀魂が超スーパーウルトラミラクル好き! - ドンだけ更新遅れてるんですかね? できれば早くしてください!<○> (2017年3月28日 18時) (レス) id: ce9256483a (このIDを非表示/違反報告)
ピヨノ - 超面白いですが続きまだですか? (2017年3月15日 10時) (レス) id: ce9256483a (このIDを非表示/違反報告)
りりりりりりりん - とても面白かったです!更新まだですか(о∀о)? (2017年3月12日 15時) (レス) id: 95f3777dd4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:坂田美奈子 | 作成日時:2016年3月19日 14時