松陽先生の好きな人だーれ【3年Z組】

後輩2 ページ27

朝から色々と悲惨なAは、トイレに行く暇もなかったようで、トイレに向かう。

すると、中が騒がしかった。

｢テメェブスのクセに高杉君に近寄ってんじゃねーよ！｣

｢ほらほら、自慢のブス顔を綺麗にしてあげる〜｣

そういって水をかける女子生徒。

｢やめてくださいッス！｣

｢喋んじゃねーよ！｣

そして、今度はカッターで顔に切込みを入れ始めた。

『何してんの。』

｢あんたは...｣

｢転校して初日から高杉君に馴れ馴れしかったやつでしょ！？｣

『馴れ馴れしい？そりゃあ幼馴染みですから。』

｢おまえも死ね！｣

そう言って女子生徒はAにカッターを振りかざす。

｢危ないッス！逃げて！｣

Aは俯いたままだったが、


｢なっ、｣

振りかかかってきた手を掴み、そして、女子生徒の腕に手刀を御見舞した後、落ちたカッターを拾いあげた。

長いように思われるが、一瞬だった。

『これ、使いやすそうだから貰っとく。』

すると女子生徒は文句を言いながら逃げた。

すぐさま止血をし、カッターで縄を解き、寒さで立てなくなった金髪の女子生徒を背負った。

『掴まってて。』

｢いや、あの、大丈夫ッスよ！｣

『名前は？』

｢また子...来島また子ッス。｣

『私はA。晋助の幼馴染み。２年の時に転校してきたの。』

保健室に向かいながら、２人は話した。

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