マッチ売りの美男1 ページ35
〜マッチ売りの美男〜
むかーしむかしのことです
ある年の大晦日
一人の少年が
寒空の下で
マッチを売っていました
マッチが売れないと父に怒られるので
マッチをすべて売り切るまでは
家に帰れません
しかし……
街ゆく人々は
少年には目もくれず
前を慌ただしく通りすぎていきます
「やはり、真夜中は寒いな」
少年は少しでも暖まろうと
1本のマッチに火をつけます
すると
暖かいスープなどのごちそうが
浮かび上がって来ました
不思議なことに
マッチの火が消えると
その幻影も消えていきます
「フッ、面白い」
こうして少年は
1本、2本とマッチに火をつけていきました
とうとう
最後の1本になりました
「これが最後、か」
最後のマッチは
一体どんな幻を見せてくれるのでしょう
シュッ
ポワァ
「……暖かい、、、?幻が、見えない」
ドンッ
「いてっ」
『す、すみません!っっ、熱っ』
(マッチの火が女の子に!)
ファンファンファン!!←消した音
「すみません、大丈夫ですか?」
『あっ、だ、大丈夫ですっ』
⦅この人、イケメン(//∇//)⦆
「あの、膝の部分に火傷が」
『わっ!』
⦅確かに、ヒリヒリするとは思ってた。⦆
「俺の家は父が厳しくて、手当てが出来ないので……すみません」
『いえいえ、これくらい平気です!』
⦅この人、唇が真っ青、家に帰れないのかな……?そうだ!⦆
『もしよければ、うちに来ませんか??』
「え?」
『ぶつかっちゃったお詫びですっ!』
「……でも、
『お願いです!ぜひ来てください!』
⦅家のこともお金のことも、うちの家なら大丈夫っ!!⦆
「わかりました、じゃあ1日だけ」
大きな木の枝が
風でプルプル揺れていた________
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作者名:ひゅみ | 作成日時:2020年6月5日 17時