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翡翠の敵意 ページ15

Emerald



最近、サカタとセンラの様子がおかしい。

サカタはほぼ毎日放課後どこかへ行ってしまうし、センラは魔法薬学について猛勉強している。


俺たちはよく一緒に勉強したり遊んだりする。

気軽に冗談も言い合える仲だからこそ、秘密も少ない。

だからこそわかるのだ。

二人はなにかを隠していると。


秘密にしたいことなんだろうが、どうしても気になって仕方がなかった。



「ウラター!!魔法祭の練習しよう!」



「サカタ。お前、いっつもどこか行ってんじゃん。いいの?」



「え?だって魔法祭で優勝したいんやもん」



授業が終わった直後に俺のクラスまで走って来たこいつ。

声がでかい。



「わかった。シマとセンラは?」



「シマは今日も女の子となんかしてる」



「言い方気を付けろ」



「センラは知らん」



「僕も一緒に練習させて」



「うおっ!?ビックリした!」



サカタの後ろから現れたセンラ。

とりあえずサカタうるさい。



「魔法薬学の勉強はいいのか?」



「ああ、そろそろこっちも準備せなあかんからな」



「ふーん」



なんだか二人とも楽しそう。

いきいきしてるというか。



「なんか、おまえら最近いいことあったのか?」



「え?」



すると顔を見合わせる二人。



「いや得には」



「僕も別に」



「まあいいけど」



悪意は無さそうだしな。

何かに騙されてなきゃいいけど。



「ね、ねえ、サカタくん…」



「ん?俺?」



その時クラスの女子がサカタに声を掛けた。

その子は頬を染め、真っ直ぐサカタを見ている。


これは告白か?



「さ、サカタくんってさ…。最近魔女と一緒にいるって本当?」



は?

サカタが魔女と?

魔女ってあの自分の気にくわないことがあるとすぐに呪うっていう?

センラも驚いているようで、大きく目を見開いている。



「おん。そうやで」



「ダメだよ!!魔女に近づいたら…サカタくん…呪われちゃう…!」



その通りだと思った。

魔女は危険。

それがこの学園の常識に近いものだ。



「は?俺が好きであの子と居るんやけど?」



稀にしか聞くことのないサカタの怒りの声だ。



「だ、だってサカタくん呪われてるのかもしれないんだよ!?ひょっとしたら洗脳までされてるのかも…!あんな恐ろしい魔女なんかよりも…!」



「それはちょっと聞き捨てならんなあ」



☆→←☆



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神楽鈴(プロフ) - 〜QSY〜さん» ありがとうございます!更新待たせてしまってすみません!面白いと言っていただけるなんてとてもうれしいです! (2020年9月2日 22時) (レス) id: 2f04c6572f (このIDを非表示/違反報告)
〜QSY〜 - とても面白いです!更新頑張って下さい! (2020年8月23日 20時) (レス) id: ea2c7a99fe (このIDを非表示/違反報告)
サイダー - あ...() (2020年8月19日 12時) (レス) id: 94909bedb8 (このIDを非表示/違反報告)
いろみず@夢見月(プロフ) - 志麻君…頑張りなね (2020年7月25日 20時) (レス) id: be92b83ba0 (このIDを非表示/違反報告)
いろみず@夢見月 - 神楽鈴さん» 更新という行為が嬉しいんですよ!毎日投稿でも多分荒ぶってます←コメ返嬉しすぎるので祭りしてきますね。 (2020年6月25日 21時) (レス) id: be92b83ba0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:神楽鈴 | 作成日時:2020年4月25日 23時

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