二十一章 ページ21
「名医として活躍していた君のお母さんは、暁優梨を死なせた事によって、その名が地の底に落ちた」
乱歩さんはさっき買った駄菓子を口に放り込みながら、説明を続ける。
「そんな中、タイミング悪く君も死んだだろ?事故死だって云われてたけど、本当は君の母親ー川海咲子が殺したんじゃないかって噂が立ったんだ。これがその記事だよ」
手渡された新聞を、開いて読む。そこには目を見張るような内容の記事が書かれていた。
『名医・川海咲子の娘死亡
「天から降りてきた天使」の異名を持つ名医・川海咲子女医の娘が死亡した。警察は事故死と見て捜索を進めているが、実は事故死に見せかけて殺されたのではないかとの噂もある。母親の川海女医が殺し、事故に見せかける為にわざと遺体を車に轢かせたのではないかとの噂だ。
川海女医は事故の数日前、重い心臓病だった患者が治せずに病死してしまった。その事が関係しているのではないかと云う』
「馬鹿じゃないの⁉」
思わず声を張り上げる。
「何でお母様がこんな事しなくちゃいけないのよ‼お母様は確かに優梨ちゃんが死んでしまって悲しんでたわよ。でも私に当たるなんて絶対ない‼お母様は私を愛してくれてた‼」
頬を涙が伝う。一度溢れてしまったものは止まらない。
「愛してくれてないならーあんな事云わないもの‼」
『妾には夏しかいないのに!』
そう云って、泣いたりしない………。
顔を手で覆って泣く。
お母様ー今、どこにいますか?
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茉里 - ありがとうございます!続編もじゃんじゃん更新しますので……よろしくお願いします! (2019年6月4日 19時) (レス) id: 0903b0c425 (このIDを非表示/違反報告)
ク レハ(プロフ) - 完結おめでとうございます!続編のほうも応援させていただきます!! (2019年6月4日 18時) (レス) id: ddd19fa939 (このIDを非表示/違反報告)
カゲロウ(白ヰ迷ヰ戌)(プロフ) - ええ!勿論です! (2019年6月3日 18時) (レス) id: 26ee7c4c14 (このIDを非表示/違反報告)
茉里 - 最後まで読んでくださってありがとうございました!新作書いたらまたよろしくお願いします! (2019年6月3日 17時) (レス) id: 0903b0c425 (このIDを非表示/違反報告)
カゲロウ(白ヰ迷ヰ戌)(プロフ) - 完結おめでとうございます! (2019年6月3日 17時) (レス) id: 26ee7c4c14 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:茉里 | 作成日時:2019年5月27日 21時