第3話沖田君との出会い ページ4
左之助に言われた通り、龍之介は井戸で顔を洗っていた。
「そこどいて。邪魔だよ」
声に反応するよりも早く、龍之介は体を蹴られ、井戸に落ちた。
「何しやがる!!」
「何って...こんな所でボケッとしてる方が悪いんだよ」
彼、沖田総司は悪戯な笑みを浮かべながら龍之介に答えた。
だが、龍之介は彼の態度が気にくわなかった。同時に総司も。
「俺が終わるまで、待てばいいだけのことじゃないか!」
「僕が君に気を遣わないといけない理由なんて、どこにもないし」
互いに苛つき始め、総司はとうとう剣で勝負しようと言い出した。
「沖田くん、その辺にしといたらどうですか?」
総司を止めたのは落ち着いた声の主、山南敬助と、皆のお母さんとも言える、井上源三郎だった。
「あまりおいたが過ぎると、土方くんの雷が落ちますよ」
「人聞き悪いですね、山南さん。最初に絡んできたのは彼の方ですよ」
「そう仕向けたのは君でしょう...で、そちらは確か上洛の途中で芹沢さんが連れてきた人ですね」
龍之介が頷くと、二人は簡単に自己紹介をしてくれた。
「それより、芹沢って人はどこに?」
「芹沢さんは外出中です。夜には戻ってこられるかと思いますが...」
井上に何か用があるのかと聞かれ、礼をしにいくと答えた龍之介に総司が制止をかけた。
「なんだよ」
「君の世話をしたのは、芹沢さんだけじゃないんだけど。近藤さんがいなかったら、君をここまで連れてこれなかったはずだよ」
近藤勇、この浪士組で一番偉い人だと総司は言った。
「近藤さんに失礼なことをしたら、僕...容赦しないから」
総司の殺気で満ちた目に見つめられ、龍之介は一歩後ずさった。
そこを山南の鶴の一声で止まり、そのまま山南に近藤の部屋まで案内してもらうことにした。
3話!終わりました...総司の殺気が満ちた様に思わせる表現ができたかは、不安です。
まだまだ、一君は出てきません...
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。・★Tihiro★・。(プロフ) - 凄い面白いです!頑張って! (2016年1月7日 0時) (レス) id: 7f3f897855 (このIDを非表示/違反報告)
誠理 - とても素晴らしい!!これからもがんばってください!! (2014年12月28日 21時) (レス) id: e0f07ae67f (このIDを非表示/違反報告)
夢那(プロフ) - kouさん» 有り難うございます!まだまだ未熟ですが、頑張っていきます! (2014年8月27日 20時) (レス) id: 673bccbebe (このIDを非表示/違反報告)
kou(プロフ) - 作者さん文才ありすぎです!スクロールする手が止まりませんでしたww龍ちゃん可愛い♪これからも応援してます!! (2014年8月27日 19時) (レス) id: dbce7f75d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夢那 | 作成日時:2014年8月27日 10時