1章『風車に住む少女』1 ページ2
「寝坊したー!お花にお水やらないと!」
大きなジョウロを持ち、よろけながら飛び出して来た少女。
その少女の目の前を風車の羽が掠める。
「うわぁ!危ない…」
今度から注意しないと…と言いながら慌てて花々の方へと向かう。
けれど、花々は今まさに水をやったかのようにみずみずしく光っていた。
「あれ?私、水あげたっけ…?」
首を傾げる少女だが、自分の中で自己完結したようで風車の中へと戻っていった。
この少女の名前はリリシアーネ・アクアフォール。
十歳のまだ幼い少女だ。
しかし、この風車に暮らしているのはこの少女のみ。
そう、リリシアーネ…リリシアは、生まれてからずっと一人で暮らしているのだ。
__物心ついた頃から、いつも一人だった。
ある程度大きくなるまで、誰に育てられたのかの記憶がない。
食糧は風車の周りの畑でまかなえたし、風車の中には本がたくさんあったので、今まで普通に生きてきた。
でも、私意外の人間と話した記憶がない。
それでも、言葉を覚えているのだから不思議だ。
この風車の近く以外のことは全く知らないし、この森の外にはどのような’’世界'’’が広がっているのだろうと考えた事もある。
本には、魔法族とかいう種族がいると書いてあったけれど…
一つだけわかることは、私の知っている’’世界’’は本当に小さいものだということだ。
それ故に、不思議に思うことだって毎日ある。
ある時は空を飛んでいた大きな機械に疑問を抱いたし、ある時は本に載っていた’’The United States America’’という国について調べまくった。
よく考えれば疑問でいっぱいのこの生活も、私にとっては普通の日常に過ぎないのだ。
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コヨリ - たかさん» スプラトゥーンと全く関係ないですけどね(笑)。今後ともよろしくお願いします。 (2016年7月20日 22時) (レス) id: 67d07cb40f (このIDを非表示/違反報告)
たか - 新作来たー (2016年7月20日 19時) (レス) id: 1f4e2973eb (このIDを非表示/違反報告)
阿須波(プロフ) - コヨリさん» あ、更新ヤッターって意味なんで大丈夫です。 (2016年7月17日 11時) (レス) id: 2cfe1139d2 (このIDを非表示/違反報告)
コヨリ - 阿須波さん» 最低一回は一日に更新するようにします…よほどのことがない限り (2016年7月17日 11時) (レス) id: 67d07cb40f (このIDを非表示/違反報告)
阿須波(プロフ) - 更新♪ (2016年7月16日 19時) (レス) id: 2cfe1139d2 (このIDを非表示/違反報告)
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