はじめて。 ページ5
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ギャラリーの間から見える所まで来たけど……………。
ダムダムッ、
キュッキュッ、
ガシャンッ、スパッ。
バスケットのあらゆる音が聞こえる。
あぁ、何だか懐かしい感じだ。
「おい、そこ!へばってんじゃねぇぞ!!」
あれは虹村先輩だっけ。
確か主将なんだよね。
あんなふうに部員を注意出来たり、あの人も凄いなあ。
「はぁ、今日もかっこかわいかった!
ねぇ結城、誰か好きな人見つけれたー?」
『えっ!?いや…………』
「ええーー!!
まあとりあえず今日は帰ろ!!」
「プリクラとか取りに行くー?」
「あっいいねーー!結城も行こ!!」
『あっ………うん』
ホントはあんまり好きじゃないけど。プリクラ。
「あっでももうちょい青峰くん見たい!!」
「私も〜〜〜〜!!!」
『あっちょ!!』
走るの速くない!?
『ちょっと、待ってっ!!ってわぁ!?』
外廊下のちょっとした段差に引っかかってしまった。
いつも転ばないようにしてたのに………!!
って、そんな余裕ない……………!!!
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「ッッ、大丈夫か?」
『…!?!?』
転ぶ!!って思ったとき、誰かに後ろから引っ張られて何とか転ばずに済んだ。
『………っあ、ありがとうございます…………って、
赤司くん!?!?』
「ああ、赤司だが…………
先程の、怪我はないか?」
『あっ、大、丈夫……です』
あの王子様的存在の赤司くんに助けてもらったとは…………とどもってしまう私。
「っふふ、良かった。
同い年なんだから、敬語でなくて良いんだよ?白鷺」
何が面白かったのか、くすくす笑う赤司くんに、
どきり。
どくどく。
心臓がうるさくなった。
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作者名:沖司美夜 | 作成日時:2017年11月19日 20時