今度の審神者は超怖がりでした《参》 (ページ2)

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演練⑦ ページ2

｢主殿！カッカッカッ！！愉快愉快･･･よし、そのまま対戦席で待たれよ！うむ！｣

何処が愉快なんじゃ。何処がだ！物凄く嬉しそうにテンションアゲアゲの山伏さんは俺を軽そうに持ち上げて対戦席に座らせた。
隣にはふわふわとした女性･･･同い年当たりの子が座っていた。

『のぐぉおおお･･･山伏さんめぇぇええっ！俺は許さぬ！』

｢あのぅ･･･｣

『はい？なんでございますか？』

｢失礼ですがこの前、騒動を受けた被害者の方ですよね･･･一期さんを助けた･･･へっぴり腰審神者さん｣

へっぴり腰審神者って言われた！言われてしもうた！その覚悟で来たんだけど！まさか一発目で言われるとは･･･。

『はい、まぁ』

｢よくあの方に反発出来て凄いなって･･･ほら、あんな顔されたら何も言えなくなるじゃないですか｣

確かに普段の俺だったらもう一目散に三日月さんの後ろに隠れるだろう。だが、あれは超怖かったけどイライラしてたので全然怖いという効果がなかった。

『･･････カツアゲされそうになったので自分を防御しただけですけどね』

｢カツアゲ？！｣

『三日月をカツアゲしてこようとしてきたので危なかったですよ。ほーんと』

｢へぇえ･･･｣

あ、これに関してはあんまり興味が無いのかな。
三日月さんは本丸ではおじいちゃんとして日々のほほん生活をしているが演練になると何故かカツアゲに会うことが分かったので今回は連れてこなかった。

｢あ、いよいよ始まりますよ･･･宜しくお願い致しますね｣

『ぬぁぁあああっ！始まっちゃう！怖い怖い怖い怖い！やっぱり家に帰るべき！山伏さんめぇええ！』

｢･････････｣

俺はもう怖がりモードに切れかわる。頭を両手で押さえ込み机の上に覆い被さる。

キンキン！ガッキン！

｢そぅら！目潰した！｣

『カネさんそれやめて言うたよね！せめてげろげーろにして！そぅら！げろげーろ！！頼む！げろげーろ！』

｢なんでだよ！！言わねーよ！言いたくねーよ！｣

『お、カネさんのツッコミ3連発。恐ろしいですなぁ』

｢お前、後でぶっ殺す｣

『むっ、怖い』

｢･････････そぅら！げろげーろ！！｣

『かっこ悪ぃ･･･』

｢お前が言え言っただろ！このやろ！バカ！このやろ！｣

『馬鹿とこのやろ！は余分ですぅ～』

｢くっ･･････｣

おぉう、怖い。睨んできたよカネさんさん。攻撃しながらこっちを睨んでくる器用さ！それ、俺にくれ！山伏さんに向けたい！