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全部夢だったらどれだけ楽だろう ページ8

A「…ん」


朝、目が覚めて、またあの時の夢を見ていたんだと自覚する


伊黒さんと初めてあった時のこと。

あの頃は私も未熟で、まさか今こうして同じ柱になれるなんて思ってなかった



A「お腹すいたな」


空腹を感じとって、台所に向かう
朝はゆっくりして、昼と夕方に鍛錬をして、夜には任務。それが私の日課だ

遠出だとその日課もずれるけど



A「あ、味噌買い忘れた」


味噌が切れていたことを思い出し、急いで下の街へと向かった


________________
A「ふぅ、良かった。あそこのお店いつも早いから助かるなぁ…」


通い慣れたお店で味噌を買った帰り道のこと


私が最も苦手とする人と会ってしまった


A「…あ、おはようございます。冨岡さん」


冨岡「…おはよう」


A「それでは…」


冨岡「待て」


A「な、なんでしょう?」


冨岡「持つ」


A「い、いえ、大丈夫です…」


冨岡「重そうだ。持つ」


A「これくらい全然平気ですから…」


冨岡「…ん」




断ったのにも関わらず、勝手に私の荷物を奪い、泡屋敷に向かっていく冨岡さん



冨岡さんは口数が少ない。
それに加え、あまり感情表現が豊かではないから、何を考えてるのかわからなくて、少し苦手だ



A「あ、あの!本当に大丈夫です…!自分で持てます!」


「朝っぱらからうるさいぞ。痴話喧嘩でもしてるのか?」


A「い、伊黒さん…おはようございます。
違いますよ、冨岡さんが…」


冨岡「伊黒には関係ない。俺とAが何を話していようと関係ないだろう」


A「なんでそんな誤解を産むような言い方するんですか…!」


伊黒「ふん、関係ないと?仮にも仲間が嫌がってるのにも気づけないやつが何を言う」


冨岡「Aは嫌がってない」


伊黒「そうか?お前の目が節穴すぎて俺は頭痛がする。さっさと立ち去れ。困ってるだろう」



伊黒さんが…優しい……?
助けてくれてる…のかな…?


いや、自惚れちゃダメだ。単純に伊黒さんは冨岡さんを好いていない。ただ冨岡さんに嫌がらせしたいだけだ


A「あ、あの…本当に、大丈夫…なので」


冨岡「……」



無言で私に買い物袋を返してくれる冨岡さん


早足で立ち去る時、伊黒さんにだけ聞こえるくらいの声で


「ありがとうございました」




そう呟いた

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蜜璃 - ちょっと伊黒さん!冨岡さんが可愛いそうよ? (2020年3月6日 23時) (レス) id: 736cbf6b6d (このIDを非表示/違反報告)
梨夢刃(プロフ) - 凪さん» マジですか…?!嬉しいです!そうですね、柱組は基本私も好きなので、いつかまた書きたいと思ってます!その時はよろしくお願いします!! (2020年2月4日 12時) (レス) id: 2a09ab419b (このIDを非表示/違反報告)
- 好きすぎてやばいです!!また今度伊黒さん落ちの話読ませて頂きたいなぁって、笑 (2020年2月3日 21時) (レス) id: b575dccd32 (このIDを非表示/違反報告)
梨夢刃(プロフ) - 凪さん» コメントありがとうございます!感情移入していただけでもらえてよかったです…!! (2020年2月3日 20時) (レス) id: 2a09ab419b (このIDを非表示/違反報告)
- 泣きすぎて目腫れました() (2020年2月3日 20時) (レス) id: b575dccd32 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:蜜香 | 作成日時:2019年12月3日 4時

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