4話 ページ5
「あの…」
「…」
私の声が聞こえてないのかただ相変わらず空を仰いでいる。
掛け声を無視されたことにむかついたわけでもないけど
「あの！！！」
先ほどより大きめの声でそういうと、ギロリとこちらを向く赤い瞳。
透き通るように綺麗 というより濁っていて何を考えているか分からない暗さにとても恐ろしいと感じた。
やっぱり話しかけなければよかった と心の奥底で後悔した。
「…なんだよ、お前。俺になんか用か」
そう思った矢先にその人から出た言葉は案外普通なもの。
声はすごく苛ついているものの、まともに向き合ってくれる姿勢がある。
その事実に内心少しホッとする。
案外話が通じる相手かもしれない。
だけど、これ以上この人に関わるのはよした方がいい。
いくら刺激が欲しかったとはいえ、近くで見るこの人の瞳は明らかにそこらへんの人達とは違う目つき。
もし、深く関わればめんどくさいことになりそうだ。
「…えっと、すいません。人違いでした」
その一言だけを伝えて軽くお辞儀をし、背を向けてさっさと去ろうとする。
だが、ザッと一瞬で私の前に移動し、目の前に立つ男の姿。
「えっ…」
驚きで声が漏れた間もないまま強く手首を引かれて、公園の外から見えない木の影に連れてこられる
そして、ダン！と木に体を押しつけられれば、勢いよく掴まれる首元。
「お前ふざけてんのか。人違いなんて嘘をつくな。しっかりと俺の方を見て、二回も俺に対して呼びかける声をちゃんと聞いてたぞ？そこまでして人違いなわけないだろ」
「っ…」
「目的はなんだ？俺のことを知ってるのか？それとも…ただの好奇心ってところか？どちらにしてもムカつくなァ」
高身長から見下され、不機嫌そうでなおかつこちらを威圧するような相手の表情。
この人のことは知らない。だけど好奇心で近づいたことは見抜かれる。
人違いなんて取り繕った言い訳はこの人には通用しなかった。
「あー、たくこれだからガキは嫌なんだよ。ここで壊しておこうか」
そういうと男は私の顔を掴もうと手を広げて近づけてくる。
なんの個性かは知らない。
けれど、この手が顔に触れた瞬間私の命はないということは本能的に分かった。
「運が悪かったな。自分の好奇心を恨め」
そっと顔に触れる男の手の感触に体全体の血が逆流するような感覚。
ヒュッと息が出来なくなって、目の前が恐怖で歪んだ。
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Omiso(プロフ) - ゆりさん» そして楽しみにしてくださっていたこと深く心から謝罪します。また、ヒロアカの作品を書く機会があれば是非その作品を楽しんで読んでいただけたらと思います。 (2020年6月27日 15時) (
レス) id: 47426ab442 (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - ゆりさん» 突然ですが、次回作のリクエストについてお伝えしたいことがありここでコメントさせていただきます。次回作についてですが、ヒロアカではなく他のもので書きたいものができてしまい違う作品を書くことにしました。リクエストに応えられないことをご了承ください。 (2020年6月27日 15時) (レス) id: 47426ab442 (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - りんさん» 最後まで読んでいただきありがとうございました！ゾワッとする場面が貴方様にとって作品の面白さになれていたこと本当に嬉しく思います！実は言うとバットエンドが好みでして…貴方様にはお見通しでしたか(笑)本当に最後までありがとうございました！！ (2020年6月7日 9時) (レス) id: 47426ab442 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 完結おめでとうございます！ゾワっとする場面が多かったですがそこがまたこの作品の面白さで、とっても面白かったです！！！バッドエンドなのもOmisoさんらしさが出ていて私はすごく好きでした！最後まで本当にお疲れ様でした！ (2020年6月7日 9時) (レス) id: 8a717e60ef (このIDを非表示/違反報告)
ゆり - Omisoさん» 楽しみにしています！！ (2020年6月6日 22時) (レス) id: ea414cb9ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Omiso
| 作成日時：2020年5月4日 22時
