21話 ページ22
あの人が人混みの中に消えて、しばらくしてから駆け足で勝己がこちらに寄ってきた。
「またせて悪かった。なぁ、A。誰かに絡まれてなかったか？何もされてないか？」
そう心配そうに私の顔を覗き込む彼にドッと安心感が押し寄せて
「勝己ッ…」
すがるように抱きつくとただ黙って優しく、そして強く抱き返してくれた。
しばらくすると、勝己は私からそっと離れて隣に座ると不意に口を開けて
「飲み物を買ってここに向かってたときに、お前の隣に誰かがいるのが見えたんだよ。んで駆け足で走っていたら、黒いパーカーを着た男にすれ違いざまに
「(Aの特別は俺だけだ)」
って言われたんだが、すぐさま振り向いてもそれらしき男はもうどこにもいねぇーし」
チラリと私に目線を送る勝己は不安そうに顔を歪め、そして問い詰めるようにしっかりとした口調で
「なぁ、A。さっきお前の隣にいたやつ誰だよ」
「ッ…」
ビクッとその質問に肩を揺らす。
もうこれ以上隠し通すのは難しいし、素直にいうべきなのかもしれない。
それに、最近の私は勝己に隠し事しかしていない。
不安にさせるのも、不審にさせているのも分かってる。
けれど、どうしても言えないの。
絶対に彼を巻き込むわけにはいかないから…
「お前の怯え具合からして浮気相手とかそんなもんじゃねーことぐらいわかる。それよりもっとお前にとって怖いものなんじゃねぇーのか？」
ストーカーとか とボソリと真実に近い言葉を発する彼にいてもたってもいられなくなりバッと立ち上がる。
「？おい、どうしたんだよ…急に…」
「いかなきゃ…ごめんッ…今日は楽しかった。ありがとう」
早口でそう告げて、彼を置いて逃げるようにその場から駆け出した。
待たせてはならないあの人の元へ行くために。
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Omiso(プロフ) - ゆりさん» そして楽しみにしてくださっていたこと深く心から謝罪します。また、ヒロアカの作品を書く機会があれば是非その作品を楽しんで読んでいただけたらと思います。 (2020年6月27日 15時) (
レス) id: 47426ab442 (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - ゆりさん» 突然ですが、次回作のリクエストについてお伝えしたいことがありここでコメントさせていただきます。次回作についてですが、ヒロアカではなく他のもので書きたいものができてしまい違う作品を書くことにしました。リクエストに応えられないことをご了承ください。 (2020年6月27日 15時) (レス) id: 47426ab442 (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - りんさん» 最後まで読んでいただきありがとうございました！ゾワッとする場面が貴方様にとって作品の面白さになれていたこと本当に嬉しく思います！実は言うとバットエンドが好みでして…貴方様にはお見通しでしたか(笑)本当に最後までありがとうございました！！ (2020年6月7日 9時) (レス) id: 47426ab442 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 完結おめでとうございます！ゾワっとする場面が多かったですがそこがまたこの作品の面白さで、とっても面白かったです！！！バッドエンドなのもOmisoさんらしさが出ていて私はすごく好きでした！最後まで本当にお疲れ様でした！ (2020年6月7日 9時) (レス) id: 8a717e60ef (このIDを非表示/違反報告)
ゆり - Omisoさん» 楽しみにしています！！ (2020年6月6日 22時) (レス) id: ea414cb9ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Omiso
| 作成日時：2020年5月4日 22時
