20話 ページ21
不意に肩に乗る手に隣を見てみると、赤い瞳を細めてニヤリと笑うあの人の姿。
「？！なんでここに…ッ…」
「別にどうだっていいだろ。それよりもAに彼氏いたんだな。あんなやつがタイプなのか？ただのガキじゃないか」
「〜ッ勝己のことを悪く言わないで！！」
そういうとニッと笑って 勝己っていのか、ふーん と意味深に笑う。
しまった…思わず名前を滑らせて…
「下の名前で呼ぶほど仲がいいんだな。そりゃそうか。彼氏だもんな…」
そう一人で呟くとスッと無表情になり、しばらくすると不機嫌そうに顔を歪め、首をガリガリと掻き出す。
「気にくわないなァ…なんであんな奴が…」
皮膚が破れ、血が出るほどに自分を傷つけていく仕草にゾッとする。
今すぐにでもこの人を放って逃げ出してしまいたい。
だけど、いくら苦手な人とはいえ、傷ついていく彼を放っておけずにバッとその手を掴んだ。
「それ以上やめてください！血が出てます！」
そういうと、ピタッと動作を手を止める。
やっと止まってくれた とホッとしたのも束の間で、彼にジッとみつめられれば、突然手を取られて
「あー、俺のこと心配してくれてるの？嬉しいなァ。なぁ、A。俺のことも下の名前で呼んでくれればもっと嬉しいなァ。ちゃんと俺の名前教えるからさ。お前の彼氏みたいに俺だってお前の特別がいい。なァ、呼んでくれるよな？」
ギリッと手を強く握られ、痛い！といっても全く離してくれない。
それどころか、もっと強く握られていく手。
「〜〜ッ」
これ以上は我慢の限界でバッと力一杯相手の体を押した。
すると、その反動でスルリと相手の手から逃れる。
だけど、目の前には一気に不機嫌そうに顔を歪める彼の姿。
「は？なにしてくれてんの？…まさか俺が嫌だったわけじゃないよな」
迫る狂気とはこのことだと思う。
なんて答えていいか分からずにただ黙っていると突然チッと舌打ちする彼。
「邪魔が来たか」
その言葉に顔を上げると遠くに飲み物も持ってこちらにくる勝己の姿がみえた。
勝己が来てくれる…ッ…！
見知ってる人の前ではさすがにこの人も手を出さないだろうし…よかった。これでやっと解放される。
そう胸を撫で下ろして、息をついた。
だが、途端にグイッと耳元に顔を寄せられれば
「続きはまた。ちゃんと後でいつもの公園に来いよ。なるべく早くにな」
そう囁き、席を立つとあっという間に人混みの中へと姿を消した。
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Omiso(プロフ) - ゆりさん» そして楽しみにしてくださっていたこと深く心から謝罪します。また、ヒロアカの作品を書く機会があれば是非その作品を楽しんで読んでいただけたらと思います。 (2020年6月27日 15時) (
レス) id: 47426ab442 (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - ゆりさん» 突然ですが、次回作のリクエストについてお伝えしたいことがありここでコメントさせていただきます。次回作についてですが、ヒロアカではなく他のもので書きたいものができてしまい違う作品を書くことにしました。リクエストに応えられないことをご了承ください。 (2020年6月27日 15時) (レス) id: 47426ab442 (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - りんさん» 最後まで読んでいただきありがとうございました！ゾワッとする場面が貴方様にとって作品の面白さになれていたこと本当に嬉しく思います！実は言うとバットエンドが好みでして…貴方様にはお見通しでしたか(笑)本当に最後までありがとうございました！！ (2020年6月7日 9時) (レス) id: 47426ab442 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 完結おめでとうございます！ゾワっとする場面が多かったですがそこがまたこの作品の面白さで、とっても面白かったです！！！バッドエンドなのもOmisoさんらしさが出ていて私はすごく好きでした！最後まで本当にお疲れ様でした！ (2020年6月7日 9時) (レス) id: 8a717e60ef (このIDを非表示/違反報告)
ゆり - Omisoさん» 楽しみにしています！！ (2020年6月6日 22時) (レス) id: ea414cb9ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Omiso
| 作成日時：2020年5月4日 22時
