11話 ページ12
公園を出て、家につくと食事も取らずにすぐさま二階にある自分の部屋へと向かい、ベットに横たわった。
一階からは母親が 晩ご飯いらないのー？ と呼びかける声が聞こえるが答える気力もなくて、そもそも食欲なんて出なかった。
それほどまでにあの人の存在が頭を支配し、恐怖でいっぱいだった。
そして、日々積み重なるストレスにうんざりしていた。
もう明日から公園の前を通るのはやめよう。
学校や帰り道までの道のりは遠回りになってしまうけれど、あの公園の前を通らないようにすればあの人に会わなくてすむだろう。
そうすればあの人は怒るかもしれない。
だけど、会わなければ何も問題ない。
会う方がよっぽど危ないし、
それに、会わないようになったらあの人もきっと私に対しての関心がなくなるはず…
そう自分に言い聞かせれば少し心は落ち着き、あの人に会わなくていいと思うとフッと体のだるさが取れた気がした。
気にしすぎだったんだ。
何をされるか分からない恐怖から彼の言いなりになるなんてことしなくてよかったんだ。
「なんだ、最初からこうすればよかった」
強張っていた体から力が抜けてそのまま疲れていた体を癒すように眠りについた。
〜〜
昨日会わないと決心して、あの人のことを考えないようにしていたら気持ちはとても晴れた。
悩ませられることないいつもの日常。
このことが一番の幸せなのだと実感した。
刺激を求めて、非日常を望んでいたなんて今の私にとっては馬鹿馬鹿しい。
そうして過ごしているうちに時は経ち、ついにあの人と会う約束の日の今日。
別に気にすることないし、帰り道も変えた。あの人に会う必要はない…
そう自分に言い聞かせて、その日も何気なく過ごして学校の帰り道、あの公園の前を通ることなく家に向かう。
特に何も起こるわけでもなく、無事に家について玄関を開けると
「おかえり、A」
出迎えてくれる母に安堵から笑みが溢れた。
その後は、いつものように今日学校であった出来事を話して、夕食をたべて、勉強をし、お風呂に入って二階にある自分の部屋の寝床に着く。
なにも起こらない。
あの人もなにもしてこなかった。
「…ッよかった」
不安も恐怖も脅かす存在も無くなって、これからもいつもの日々を送れる。
日常をこの手で取り戻せたんだ。
「もう心配することなんて何もないよね」
体の力を抜いて、目を瞑りぐっすりと眠りについた。
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Omiso(プロフ) - ゆりさん» そして楽しみにしてくださっていたこと深く心から謝罪します。また、ヒロアカの作品を書く機会があれば是非その作品を楽しんで読んでいただけたらと思います。 (2020年6月27日 15時) (
レス) id: 47426ab442 (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - ゆりさん» 突然ですが、次回作のリクエストについてお伝えしたいことがありここでコメントさせていただきます。次回作についてですが、ヒロアカではなく他のもので書きたいものができてしまい違う作品を書くことにしました。リクエストに応えられないことをご了承ください。 (2020年6月27日 15時) (レス) id: 47426ab442 (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - りんさん» 最後まで読んでいただきありがとうございました！ゾワッとする場面が貴方様にとって作品の面白さになれていたこと本当に嬉しく思います！実は言うとバットエンドが好みでして…貴方様にはお見通しでしたか(笑)本当に最後までありがとうございました！！ (2020年6月7日 9時) (レス) id: 47426ab442 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 完結おめでとうございます！ゾワっとする場面が多かったですがそこがまたこの作品の面白さで、とっても面白かったです！！！バッドエンドなのもOmisoさんらしさが出ていて私はすごく好きでした！最後まで本当にお疲れ様でした！ (2020年6月7日 9時) (レス) id: 8a717e60ef (このIDを非表示/違反報告)
ゆり - Omisoさん» 楽しみにしています！！ (2020年6月6日 22時) (レス) id: ea414cb9ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Omiso
| 作成日時：2020年5月4日 22時
