58話 ページ12
「...具合でも悪いの?」
ヘレナは心配そうに見つめながらAの方を見ていた
その言葉を聞いたAは静かにヘレナの瞳をじっと見つめている
_______どことなく懐かしい気がするのは気の所為だったのでしょうか...?
いや、これは気の所為ではないですね...
「...っ!!...本当にAおばさんにそっくりね...」
『......あの、ヘレナって呼んでもいいですか?』
ヘレナはAの方を見ながら懐かしむかの様にそう言っていた為、Aはヘレナに名前で呼んでもいいかと言っていた
_______何故だか分かりませんがヘレナを見ていると懐かしい気持ちになってくるんです...
ロウェナの娘だから、ロウェナの面影を感じたのかも知れませんね
「えっ?いいわよ!」
ヘレナは一瞬だけ驚いた顔をしていたが今では笑いながらそう言っていた
_______フフッ、笑う姿は本当にロウェナに似ていますね...
って、何故かA・ミヤノの記憶が少し戻っている様な気がするのは気の所為でしょうか...?
まあ、とりあえずAおばさんの話を聞かせて貰えないか聞いてみましょう
『...ヘレナ、貴女にはとても言いづらいのですが、そのAおばさんの話をしていただけませんか?嫌だったら無理にとは言いませんが...』
AはA・ミヤノの事を知るべくヘレナにそう言っていた
_______ヘレナに言いづらい事を言ってしまいましたが私の前世の記憶...つまりA・ミヤノの記憶の手がかりを探す為です
もしかしたら、いつか戻るかも知れませんしね
「__________________________いいわよ。_______Aおばさんは私の名付け親だと聞いているわ。そして私の憧れの人」
ヘレナはAにA・ミヤノの事を話し始めた
_______憧れの人...ですか
ヘレナの言葉に何故か頭の中の響きました
「貴女にそっくりで名前も一緒なの。驚いちゃったわ(苦笑」
ヘレナはそう言って苦笑いをする
_______A・ミヤノと私がそこまで似ているのにはきっと何かがあると思いました
ヘレナの話を聞く限り、私は彼女の生まれ変わりと言う可能性がゼロではありませんし...
「昔、魔法を教わったのよ。それでAおばさんに最初に教えて貰った魔法はシレンシオだったの
今でもよーく覚えているわ。難しい魔法でね。私はすぐにできちゃったんだけどすっごい褒めてくれて。あの時は嬉しかったわ...」
ヘレナはクスッと嬉しそうに話しているが何処か悲しげだった
_______A・ミヤノに魔法を教えて貰ってたんですね
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作者名:黒羽明菜 | 作成日時:2018年9月17日 22時