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オモイアイ ページ5

秋____


文化祭シーズン。

文化祭の曲練で大忙しだし、

クラスはクラスで大忙し。


準備期間は部活時間が短くて、ちょっと寂しかったり。

でもその分、クラスの出し物は凄く楽しいものに出来上がった。



後輩君とも、すっかり仲良くなった。

たぶん‥‥他のどの先輩より一番仲良い自信はある。


「よ、元気?」

眠そうにニパッと笑う顔は疲れた私を癒してくれて。

思わず抱きつきたくなるのを堪えて頭を撫でる。

今の関係ではこれができる最善のこと。

かといって進展させる気は更々ない。


‥‥進み続ける後輩の足枷にはなりたくない。



帰り道話すクラスでの愚痴やら、ピアノやらなんやら。

口下手な後輩君だけど、結構話してくれるのはうれしい。


中々話し足りなくて、本来の道より少し遠回り。

‥‥絶対遠回りなんてバレたくないけど。


凄く楽しい。嫌なことがシャボン玉のように割れて弾け飛ぶ。

天性の癒しパワー。


ありがとう、後輩君。



だけど、そんな楽しい会話も中には棘があって。

家庭環境に恵まれ、裕福な彼とは中々価値観が合わない。

羨ましいと。妬ましいとまで、思ってしまう。



ふと気づく。

このままではダメだと。

私はこの子に好影響を与えるどころか、悪影響しか及ぼさないのではないか。



何かあったらすぐに話したかった存在が、

急に遠くに霞んで見えた。








「ねえ、頭撫でていい?」





「私といて‥‥楽しい?」




君のことが好きだと感じたとき。

あれだけ近くにいた君が、

凄く遠くにいるように感じたんだ。



君の重荷にならないように、



そっと蓋をしておこうか。

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作者名:Mio | 作成日時:2019年6月4日 21時

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