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空白が二十三。 ページ24
「首領は判っていました」
「...え?」
「Aさんの捜索許可を取りに行ったんです。でも...首領は裏切ることを判っていました」
樋口の口から出てきたのは、思いもよらない言葉だった。
首領が、判っていながらAをポートマフィアに入れたことは、薄々感じていた。こんなに簡単に入れるとはAも思っていなかったのだ。
何も知らなかった樋口に居た堪れなくなって、謝ろうと口を開いた。
「...良いんです、Aさん」
「私は、Aさんの味方でいたいんです」
「だから、頑張って下さい」
余りにも率直に述べられた言葉達が上手く飲み込めなかった。
「...有難うございます!絶対に、やり遂げますから、そうしたら、また__」
少しの沈黙。
それから樋口は気が抜けたように笑って、
「勿論ですよ」
と云った。Aもそれに安堵する。そしてまた、今度こそ振り返らずに、ポートマフィアを背に歩いた。
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作者名:みるくてぃー | 作成日時:2019年9月8日 13時