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#13 疑問 ページ14

Aside



「得ならあります。


私は彼女の友人だから。




社員たちが大切に大事に守り救ってきた日和と頻繁(ひんぱん)に会う友人が、もし裏社会に通じる極悪人なんかだったら、純粋で健気な日和はすぐに騙され、裏切られてしまう。



それを避けるためには、同僚であり、探偵である貴方方(あなたがた)が事前に私のことを知っておき、日和から遠ざけなければならない。だから、特に知っても需要のない私を探ったりなんかしたんです。



日和に親しい人間が出来る度にこうして探りを入れていたんでしょう?」





違いますか?というふうに見つめてみれば、太宰さんは頬に手をあて感心したように目を見開いていた。




「へぇ…




確かに、そうだよ。


社のお姫様である彼女に悪い虫が付いてしまうなんてそんな事、絶対にあってはならない。


だからこうして私達が、鈍感な彼女に変わってその虫を追い払って上げているのさ。





それにしても君、何故(なぜ)そこまで分かったんだい?」





まだ探るのか…?

とも思ったが、彼の表情や声からして単純な疑問のようだった。




「日和と一緒に居ると、こういう事って結構あるんですよ。


まぁでも、皆太宰さんのようにテクニシャンではありませんでしたけど」




私が嫌味のようにそう云って見れば、太宰さんは困ったように笑った。





「だとしても、凄いよ。


君、探偵の素質があるんじゃないかい?」




先程までの邪険な空気とは打って変わって、どことなく私達の間に和やかな空気が流れ出す。




太宰さんって、不思議で怖い人かなと思っていたけれど、結構話しやすくていい人なのかも。




「そんな。

それに私、探偵に成れる程頭良くないですし。」



自虐的に笑ってみれば、太宰さんはそんなことないよ、と不思議な笑みを浮かべる。


この人のよくわからない処、私は結構好きかもしれない。








「______________処で、先程からずぅっと思っていたのだけれど____」




「…え?」





太宰さんが急に(ひざまず)き、私の手を取る。



こんな状況に対応できるはずもなく、私はされるがまま何も云えずに居た。





「あぁ、矢張りとても美しい。


泡沫(うたかた)のごとく果敢(はか)なく、月下美人のように華奢で可憐。



お嬢さん…いや、中井さん!


どうか私と、心中してはいただけないだろう________ガハッ」

#14 地獄絵図→←#12 意味不明



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ハコ28 - とっても面白いです。続きを楽しみに待ってます (2023年4月6日 13時) (レス) id: 2c42bd39d0 (このIDを非表示/違反報告)
生きる文鎮(プロフ) - 𝑩𝑰𝑮𝑳𝑶𝑽𝑬────────── (2023年1月25日 11時) (レス) @page17 id: d1f7e0ec66 (このIDを非表示/違反報告)
- これは好きだ… あえてヒロインじゃないのがいい!!! 更新頑張ってください!!! (2023年1月18日 19時) (レス) @page11 id: f2f05df21c (このIDを非表示/違反報告)
めろ。(プロフ) - す、、、好きだ____________文才ありすぎですわ!羨ましいですわ!分けてくださいまし!!!!!!(???) (2023年1月16日 22時) (レス) id: 8e324f8e54 (このIDを非表示/違反報告)
桜音リシア - この作品すごい面白いです!!ヒロインではなくヒロインの友達(仮)っていう設定が気に入りました!応援してます!更新頑張ってください!! (2022年10月11日 16時) (レス) @page17 id: 332c31e382 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:砂糖葉 | 作者ホームページ:nhatev-hdfs yue1  
作成日時:2022年1月22日 17時

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