愛をこめて花を君に【高尾和成】

２輪目:カタバミ ページ4

黄瀬「そういえばAちゃんって花屋でバイトしてるんスよね？」
A「うん、そうだよ〜」
朝練の途中の休憩時間。黄瀬はAにそう問う。黄瀬が誘っている中、マネージャーの案件をたてに振れないのはこの事が原因である。
A「楽しいよ〜お花に囲まれてお仕事するのって！」
楽しそうに話すAを黄瀬ははにかみながら見つめた。同時に深くため息もついた。
黄瀬「じゃあマネージャーは無理そうッスねー……他の子達は俺目当てでくる子ばかりだからAちゃんならって思ったんスけど〜」
A「楽しそうだから、考えてはいるよ？」
黄瀬「ですよね〜……………………

…………………………………えっ！？！、！」


ー・・・


A「ごめんね黄瀬君、練習試合、見に行けなくて」
黄瀬「大丈夫ッスよ！シフト入ってたなら仕方ないッスもん」
結局おれたのは彼女の方で、海常のメンバーからも説得され、バイトを優先してもいいという事で、断る理由がなくなってしまったからである。ちなみに海常メンバーが彼女に来てほしかった理由は、黄瀬のファンじゃないという点と、黄瀬と同中というのが一番であった。
A「インターハイからは、私も協力しますね！笠松先輩！」
笠松「あぁ、悪いな。それとこれ」
主将の笠松が取り出したのは青いジャージ。いつも黄瀬達海常バスケ部が着ているジャージだった。
A「………………私の、ですか？」
笠松「お前も海常バスケ部の一員だからな。当然だ」
ニッと笑う笠松に、Aは純粋に嬉しかった。
A「……ありがとうございます」
嬉しそうに笑う彼女を見て、黄瀬もどこか嬉しげに笑った。


ここまでは序章と言ったところだ。




動き始めるのはここからである。




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２輪目:カタバミ

花言葉:喜び

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