愛をこめて花を君に【高尾和成】

１７輪目:ユウガオ ページ19

A「電話なんて珍しいね。…………うん…………うん…………

…………………………え？」



〜…



黄瀬「赤司っちに呼ばれた？」
A「うん、なんでかはわからないけど……敦君から電話がきて」

青峰『……そういえば、紫原と赤司こっちきてるみたいだぞ。まっ、I.H進んだなら当然か』

Aは青峰に言われた事を思い返す。青峰の事だから特に意味もなく言ったのかと思ったが、こうなる事をわかっていたのか、はたまた野生の勘というやつなのか。
A(まぁ、今となってはわからないなぁ)
黄瀬「まぁ赤司っちの命令は絶対ーってやつッスからね。行ったほうがいいッスよ」
A「うん。明日、洛山は夜から自由時間らしいから、その時にホテルにって」
……ほんと、急にどうしたんだろ

ー……

葉山「え？？赤司の同級生？？！」
実渕「しかも女の子？？やだ〜見るのが楽しみだわ♪」
一方洛山の選手が泊まっているホテル。
洛山は京都にある学校なのは言わずもがなの事だが、連日に渡って開催されるI.Hに京都から通うのはさすがに無理なのでこうしてホテルにいるのだが、無駄に高そうなホテルな辺り、さすが赤司のいる高校という感じである。
赤司「あまり話す時間はないと思うがな。彼女の家からだとここはかなり遠いし、遅く帰らせるわけにもいかないだろう」
葉山「泊まらせれば？？」
実渕「ちょっと相手女の子なのよ！？」
葉山「レオ姉女の子みたいなもんだから大丈夫だよ！」
実渕「何を根拠に言っているのよ……」
葉山の脳天気な発言に実渕は軽くため息をつく。そしてふとある事を聞いていないことを思い出した。
実渕「その子、今はどこに？」
赤司「海常。涼太が行ったところだ」
葉山「あぁ黄瀬涼太か！」
赤司「まぁ、人の事情をあまり軽々しく言う訳にもいかないし、何か聞きたかったら本人に聞いてみるといい。人とすぐ仲良くなれる子だからな」
実渕「征ちゃんが言うならそうね、わかったわ」
赤司「試合は明後日からだし、明日の夜は休息時間もある。ゆっくり休んで備えるといい」
実渕「えぇ。征ちゃんもおやすみ」
葉山「おやすみー！」
赤司が実渕と葉山を見送ると、自分も部屋に向かう。



赤司「………………………………高尾、和成」



赤司が知るはずのないその人物の名前を呟いて、何処か怪しげな笑みを浮かべた。


ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー
１７輪目:ユウガオ

花言葉:夜

今回はさすがに悩んだお花。花言葉に夜なんてあるのか

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